人気ブログランキング | 話題のタグを見る

大屋地爵士のJAZZYな生活

人の決断

人の決断_b0102572_10381374.jpg

朝日新聞の朝刊には、「島田伸助」氏の芸能界引退決断の記事と、民主党代表選へ出馬決断をした「前原誠司」氏の記事がほぼ同位置、同等のスペースで一面を占めていた。ふたりとも人気者、売れっ子である。かたや、一時政治家を志しているような報道もあったが、レギュラー番組を週6本もつ人気タレント。こなた、次期総理の世論調査人気No1.の元・外務大臣、元・党代表。他紙の扱いはわからないが、TVのニュース、ワイドショーなどもトップで「伸助氏引退」を取り上げていた。そのことの是非はともかくとして、マスコミ、メディアの立ち位置、彼らの基準で考えるトップ・ニュース、日本人の関心事などが垣間見えて興味深い。この引退の番組、スポンサー、後輩芸能人など業界に与える衝撃は大きかろう。しかし、所詮業界の話である。視聴率が取れるドル箱を突然失って右往左往しているように思える。深夜放映の時間短縮やスタジオ照明を落としもしないTV局が「省エネ!省エネ!」とうそぶいていることと同じように、私の眼には冷ややかにしか映らなかった。しかしそれとは対照的に、会見での伸助氏の決断の潔さは見事であった。
 
それよりもさっぱり盛り上がらないのが民主党次期代表選である。失礼ながら小粒、大丈夫だろうかという人材が小沢一郎氏の顔色をうかがいながら横並び。彼らが出馬を決断した思いは一体なんだったのであろうかとすら思える。民主党の人材の無さを図らずも証明したようにも思えた。と言っても、原発推進、巨額の赤字国債発行をしてきた責任すらも語らない自民/公明政治への回帰もごめんであるが、ここに至って、前原氏が出馬を決めて、多少面白くなってきたといえる。しかし我が国は、議員代表制である。自公政権末期、民主党政権誕生、大震災を通じ、その政治力のなさ、国会議員などまったくあてにならないことがよくわかった。そんな彼らが数の論理で次期代表を選び、自動的に 総理大臣になってしまうことにどうしても疑問と割り切れなさを感じる。しかも26日公示、29日投票だという。空白期間を作れないというのはわかるが、戦後未曽有の危機にあたって、これからの日本の進路の舵を取る首相を実質選ぶのである。この日程では大きなヴィジョンや政策の提示や議論すらできないであろう。大きなため息とともに「首相公選論」に大きく傾かざるを得ない。

同じ朝刊には、学生だった1950年代当時から、作曲家「マイク・ストーラー/Mike Stoller」氏と組み、「エルビス・プレスリー/Elvis Presley」が歌い、大ヒットした「ハウンド・ドッグ/HOUND DOG」や「監獄ロック/Jailhouse Rock」のほか、「スタンド・バイ・ミー/Stand by Me」などのヒット曲を手がけた「ジェリー・リーバー/Jerry Leiber」氏が78歳で亡くなったという訃報も掲載されていた。若干19歳、無名の二人組ソングライターはアメリカのリズム&ブルース界でスタートをきったが、彼らのフレッシュな才能は着実にヒットを飛ばし、音楽業界の注目を集め、やがてはメジャーな存在になっていくという「業界」でのアメリカン・ドリームを体現したような二人であった。この辺の事情はサイト「Soundweb/ロックが駆け抜けた時代/第一章プロデュースの時代」に詳しい。

そして、それぞれ心に傷を持った4人の少年たちが好奇心から、線路づたいに「死体探し」の旅に出るという、ひと夏の冒険を描いた「スティーブン・キング/Stephen King」の非ホラーの原作を映画化し、不朽の名作となった映画「スタンド・バイ・ミー」(1986年公開)の主題歌に「ベン・E・キング/Ben E. King」の1961年のヒット曲がつかわれた。

スタンド・バイ・ミー コレクターズ・エディション [DVD]

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント



引退後は「何か人の役に立ちたい」と会見で語っていたかっての不良少年「島田伸助」氏。どう日本の舵を取ってくれるにかわからないが、少なくとも被災者には寄り添った政策を展開してほしい民主党新代表。決断の時期が取りざたされたが、もう一度自分探しと日本探しのお遍路の旅に出てほしい菅総理。お三方に贈る歌は、「Stand By Me/僕のそばにいて」。

「スタンド・バイ・ミー/Stand By Me」を「ジョン・レノン/John Lennon」で

          

 
 
 
by knakano0311 | 2011-08-24 10:10 | 想うことなど・・・ | Comments(0)
<< つかの間の北欧気分 60歳過ぎたら聴きたい歌(75... >>