今日は親せき、知人が毎年楽しみにしている黒豆の枝豆を送るために丹波篠山まで足を伸ばす。我が家から車で1時間弱のドライブ。国道173号線を北上していくと、北摂と丹波の国境の山々は、わずかながら紅葉が始まっている。「丹波篠山黒枝豆」の販売解禁日は10月5日から2週間。プリプリッとしてやわらかく、ほんのりした旨みが口に広がるあの絶品の「黒枝豆」を求めて、この時期、篠山周辺はたくさんの人でにぎわう。今年も喜んでもらえるかなと思いながら、発送の手続きを済ます。
古くから丹波篠山地方では、古陶・丹波焼でも知られる粘土質の土壌と、昼夜の激しい温度差が好条件となって、良質の黒大豆が栽培されてきた。そして、毎年10月上旬の2週間しか収穫されない「丹波黒大豆」になる前の「若さや」と呼ばれるのが「黒枝豆」である。ビールの最盛期は過ぎたとはいえ、普通の枝豆とは違う食感、黒豆の持つ甘さがこの上なく旨い。この時期だけだが、やはりビールには黒枝豆が一番よくあう。
「丹波篠山味祭り」。黒枝豆、黒大豆、黒豆コーヒー、黒豆大福、黒豆羊羹、黒豆茶、 ・・・。丹波栗、焼き栗、栗羊羹、栗きんとん、 ・・・。猪肉、鯖すし、鯖焼き、箱すし、山芋、自然薯、なた豆、干し川魚、丹波椎茸、丹波松茸、丹波蕎麦、柿、いちじく、あけび ・・・。 店頭に並ぶ季節の食材の数々。日本の大地がもたらす恵みの豊富さは、間違いなく世界でも類を見ない。もしそれが途絶えてしまうなら、もはや日本は日本たりえなくなってしまう。我が山遊びのフィールドにこんな標語が掲げてある。「そのゴミは廻り回って口の中」。
さあ、今宵の美メロは、「ドン・フリードマン/Don Friedman」の「Circle Waltz」。同名のタイトルのアルバムからです。エヴァンス派の白人ピアニスト代表と目されていますが、代表作といえばこのアルバムでしょうか。流れてくる美しいフレーズと、繊細でリリシズム溢れるピアノ・タッチが魅力。 まだまだ紹介したい美メロはたくさんありますが、「もう、食傷気味だ」と言われる前に、いったん休止。またの機会にするとしましょうか。
サークル・ワルツ
ドン・フリードマン / ビクターエンタテインメント
「Don Friedman Trio - Circle Waltz」。 Don Friedman (piano), Chuck Israels (bass), Pete LaRoca (drums)