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大屋地爵士のJAZZYな生活

爆音、そして快音

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毎年のことである。この時期10月下旬の日曜日になると、決まってヘ自衛隊の十数機のヘリコプターの編隊が飛来し、その爆音が住宅地の空気を揺るがせ、何度か旋回をした後、南へ向けて飛び去っていく。この地に引っ越してきて最初にこの音を聴いたときは、本当にびっくりして、「すわ、何事ぞ!」と家から飛び出したものである。それから十数年、もう毎年のことでもうすっかり慣れてしまった。種を明かせば、陸上自衛隊中部方面隊の駐屯地が隣町伊丹市にあり、市民との交流を目的とした「伊丹駐屯地祭」が行われ、そのパレードに参加するため、福知山の基地から飛来した編隊なのだ。映画「阪急電車」の中で、主人公の一人、軍事オタクの「小坂圭一」が、電車の中からヘリの編隊目撃し、ヘリの機種を解説するシーンがあるが、あのシーンはまさにこのヘリの編隊なのであった。もう、この地域の秋の風物詩にすらなっているように思える。設立後50余年、色々憲法上の論議はあったが、中国、北朝鮮への抑止力、今回の震災、原発事故における救援、事故処理などを考えると、事実上は軍隊である自衛隊に対し、国民は一定の現実的容認の評価をしているのではないだろうか。

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さあ、爆音ならぬ快音。こちらは「ファブリッツィオ・ボッソ/Fabrizio Bosso」率いる「ハイ・ファイヴ・クインテット/High Five Quintet」、イタリア・ハードバップ野郎たち。名門「ブルーノート」イチオシのイタリア発の新世代JAZZ集団。イタリアを代表する二人のホーン奏者、「ファブリッツィオ・ボッソ(トランペット、フュルーゲルホーン)」、「ダニエル・スカナピエコ/Daniele Scannapieco(テナー・サックス)」を双頭リーダーに、2002年に結成されが、瑞々しくキレのある演奏で瞬く間に評判になった。2008年に「ブルーノート」に移籍し、通算3枚目となる「Five For Fun」をリリース。ホーン・プレイヤー二人が繰り広げる哀愁のメロディと熱いソロ。まさに、胸のすくような痛快な演奏である。「マンハッタン・ジャズ・クインテット/Manhattan Jazz Quintet ; MJQ」以降、「ワン・フォー・オール/One For All」くらいしか浮かんでこないハード・バッププレイヤー。少なくなったとはいえ、このグループは、まちがいなく「ビ・バップ~ハード・バップ」の系譜に位置するグループといえるだろう。

ファイヴ・フォー・ファン
ハイ・ファイヴ / / EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
ISBN : B001G6RBN6
 

「ハイ・ファイヴ‐ファイヴ・フォー・ファン ブルーノート公演ライヴ映像(2008年11月)より」

      
by knakano0311 | 2011-10-18 10:51 | おやじのジャズ | Comments(0)
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