沖縄県金武町生まれ。2006年3月、1stアルバム「魂/Kon」を発売。その歌声から50年に1人のジャズ・ヴォーカルの逸材と言われ、デビュー作にもかかわらず「スイング・ジャーナル誌選定ゴールド・ディスク」などを獲得。つづく2007年には2ndアルバム「マブイのうた」を、2008年にはニューヨークにてレコーディングを行なった3rdアルバム「Hallelujah~summer of '86~」を発売、いずれもJAZZの賞を獲得、高い評価を得ている。
元々、クラシック・ピアノを専門的に学んでいたが、リゾート・ホテルでの弾き語りやラテン・ロック・バンドやジャズ・ギター・デュオなどでの活動を経て、本格的にジャズ・スタンダードの歌唱を始める。 その歌唱力、フレイジングに目をとめたM&Iレーベルからジャズ・ヴォーカリストとしての道を奨められ、ジャズでの音楽活動を決心したという。 その時聴いた「ニーナ・シモン/Nina Simone」の「ボルチモア/Baltimore (CTI, 1978)」及び、「ビリー・ホリデイ/Billie Holiday」の「レディ・イン・サテン/Lady in Satin(1958年録音)」に大きな衝撃を受けたことが、JAZZに音楽人生を賭ける決心の大きなきっかけになったという。
日本人JAZZ歌手には珍しく、腹の底から湧いてくるような、響く声に、1曲目「ワーク・ソング」からノック・アウトされ、2曲目のラブ・バラード「I'm A Fool To Want To You」の切なさに私が痺れたアルバムは、デビュー・アルバム「魂/Kon」であった。
2009年11月には4作目アルバム「Sweet Soul Days」。ジャズだけではなく、幅広いジャンルからのヒット・ナンバー11曲を取り上げている。 「ヴァネッサ・ウィリアムス/Vanessa Williams」の「Save The Best For Last」から、「スティング/Sting」の「Fileds Of Gold」、「ロバータ・フラック/Roberta Flack」の「Killing Me softly With His Song」などを取り上げるのもうれしい。ブラック・ミュージック系のJAZZトランペッター、「ロイ・ハーグローブ/Roy Hargrove (The RH Factor)」の「Forget/Regret」を取り上げるあたりもめちゃ渋く、安富祖のソウル・ミュージックの選曲の好みと良さが窺える。