「子供/Child」にまつわる曲やアルバムはいくつかある。このブログでも何回か紹介したが、そのほかPOPSでも、思い浮かべると、「Song To Aging Children Come/Joni Mitchell」、「What Shall We Do With The Child/Carly Simon」、「Let The Children Play/ Santana」などが上がってくるが、ちょっと渋めの曲「Children Of The Night/Cassandra Wilson」を紹介しておきましょうか。
「カサンドラ・ウィルソン」。思うがままに素材を選び、それを見事に自分のイメージに作り変えてしまうことから、私が「千手観音」になぞらえている「ジャズ・ディーバ」である。「Children Of The Night」が収録されているアルバム「Blue Light Til Dawn」もまた、ジャンルにこだわらず「Blue」というコンセプトに基づいて選んだ曲すべてを、彼女の天才的といってもいい表現力で彼女の世界に再構築している。スタンダード、「ジョニ・ミッチェル/Joni Mitchell」、「ヴァン・モリソン/Van Morrison」、「チャールス・ブラウン/Charles Brown」など。そしてバック・ミュージシャンたち。ギター、ヴァイオリン、スティール・ギター、クラリネット、パーカッション。JAZZではあまり使われない楽器が、静かで控えめながらも輝いて、カサンドラ・ウィルソンの世界への道を照らす道案内人のようだ。まるで呪文のような彼女の歌声が、聴く人を異次元の世界へ引き込んでいく。まさしく現代の巫女、シャーマン。
「♪ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
So I go into the darkness of the night 夜の暗闇へ歩き出す
All alone I walk the streets until I find ひとりぼっちで歩いてゆく
Someone who is just like me 私に似た誰かを見つけるまでは
Searching for some company 仲間を探すのよ
Children of the night 夜の子供たちよ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」