柿の實を摘むこと遅し故郷の高嶺に雪の見ゆる頃まで (赤彦)
注目の大阪市長、大阪府知事のW選挙は、大阪維新の会の「橋下徹」氏、「松井一郎」氏が圧勝した。これが大阪府民、大阪市民の選択であった。しかも市長選は40数年ぶりの60%を超える投票率。かっては大阪府民、大阪市民であった私も含め、関西人は皆、その勝敗に大きな関心があったのではないだろうか。しかし、どちらを選択するか、非常に迷う選挙であったろうとも思う。法律を変えなくてはならないなど、実現には相当な困難な課題のある「大阪都構想」を掲げ、「変えたいのか変えたくないのか」を迫った橋下氏。現状の枠組の中で着実に改革を積み重ねていくとする「平松」氏。地方分権への大改革を目指し、そのもっとも大きな障害が国であると感じている改革派の首長、元首長らは橋本氏を支持し、地方分権への急速な改革の波や、ローカルの政界再編の動きが、まるで下剋上のように中央の既成政党へ及ぶのを恐れて、民主、自公、共産までもが、平松氏を支持したような図式に見える。日本を変えるといって、改革の夢を託した政権交代後の民主党政治はあっという間に幻想と化し、失われた20年を無策に過ごし、莫大な借金を積み上げ、挙句の果ては原発事故を防げなかった自公政権への回帰などもちろん論外。「不幸せ(府市あわせ)」と何十年も揶揄されながらも、協調や改革に背を向け、不祥事続出で府民・市民のための政治を行ってきたとはとても言い難い府・市の役人・職員たち。この選挙結果は、多分予見できたのである。「ドン・キホーテ」かもしれないが、国がだめなら地方からと今一度、地盤沈下が止まらない大阪の最後の改革の夢を橋下氏に託してみようという選択ではなかったのだろうか。賛否両論、毀誉褒貶、いろいろ問題もあるが、橋下氏の挑戦、果たして国政、既成政党は受け止めることができるのだろうか?
この6月、こんな映画が大阪ではヒットした。「プリンセス・トヨトミ」。大阪全停止。その鍵を握るのは、トヨトミの末裔だった。
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ポニーキャニオン
「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」、すなわちミュージカル、「ラマンチャの男/Man of La Mancha」の主題歌、「見果てぬ夢/The Impossible Dream」をエールとして橋下氏に贈ろう。大御所「フランク・シナトラ/Frank Sinatra」のアルバム「ザッツ・ライフ/That's Life」より。
That's Life
Frank Sinatra / Universal UK
「Frank Sinatra - The Impossible dream」
VIDEO
ふと気が付けば、2006年6月から始めて5年半、この投稿が1,000本目の記事。これも見果てぬ夢なのか ・・・。