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大屋地爵士のJAZZYな生活

「1969」

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このブログでも取り上げたが、「由紀さおり」の「1969」というアルバムが話題になっている。(参照「快挙には違いない」
     
      
1969年は、私が大学を卒業して就職した年。アポロ11号の月面着陸、全共闘の東大安田講堂事件などがあり、翌年が大阪万博開催、’70年日米安保改定の年、日本は高度成長期の真っただ中であった。



さて、今日(1月30日)の朝日新聞・ローカル面にこんな記事が載っていた。

『かって神戸・元町に有名なライブ喫茶「ロスト・シティー」があった。1960年代半ば、ブルーグラスに傾倒した学生たちが、大学ごとなどにバンドを組んで盛んに活動した。ロスト・シティーはそんな彼らの聖地 ・・・・・。そこで定期的に演奏していたのが「ブルーグラス45」。渡辺敏雄さん(65)ら大学生と高校生ばかり6人で1967年に結成したバンド。 ・・・ 』(朝日新聞)

この渡辺氏、ブルーグラス一筋で、昨年のグラミー賞にノミネートされた快挙のことも、このブログで取り上げたが、(参照「グラミー賞にノミネートされた日本人」) 今度は、2月下旬にシアトル近郊で開かれるフェスティバル「ウインターグラス」に招かれたという。これまた「由紀さおり」に勝るとも劣らない快挙である。還暦を迎えたメンバーの円熟のブルーグラスが本場アメリカ人にどう響くか。

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(写真;「TUT Excaliburs」より無断拝借)

そして「ロスト・シティー」。1969年に入社して1年間ほどは大阪の寮に住んでいたが、遊びに行くのは大阪ではなく、大抵は神戸か京都であった。ジャズ好きの私と、C&W好きの友達とよく行った神戸の店の一つが、当時、神戸大丸の近くにあった、今はなき「ロスト・シティ」であった。店の佇まいなど、もうまったく覚えていないが、C&W好きの若者の熱気でむんむんしていたことと、その音楽性の高さに感心したことは、記憶に残っている。   

「1969」。あのころの音楽界は豊かであったように思う。フォーク、POPS、歌謡曲、ボサノバ、映画音楽・・、由紀のアルバム「1969」に収録されている曲目をみてもそのことは分かる。日本の高度成長に拍車がかかり、あらゆるジャンルの音楽が一斉に花開き、私もそんな一人であったのだが、フォークやエレキの影響で誰もがギターを手にした時期であり、レコードが飛ぶように売れた時代であった。当時の「平凡パンチ」などに付録としてついてきた歌の歌詞やギターコードなどの楽譜が、いまでも手元に残っている。そして、どこの大学にもハワイアン、ジャズと並んでC&Wバンドがあった。

私は、いまでもカントリー&ウェスタン(C&W)とブルーグラスの区別もよくつかないが、それでも「ハンク・ウィリアムス/Hank Williams」、「ビル・モンロー/Bill Monroe」、「ジョニー・キャッシュ/Johnny Cash」、「グレン・キャンベル/Glen Campbell」、「ジョン・デンバ―/John Denver」、いまだに現役で活躍している大御所「ウィリー・ネルソン/Willie Nelson」らの名くらい知っているし、「北風/North Wind」、「ジャンバラヤ/Jambalaya」、「コーライジャ/Kawliga」、「コールド・コールド・ハート/ Cold, Cold Heart」、「ユア・チーティン・ハート/Your Cheatin Heart」、「思い出のグリーングラス/The Green Green Grass of Home」、「ウイチタ・ラインマン/Wichita Lineman」などの曲は今でもよく覚えている。そしてこのころヒットしていた曲で、好きだった曲は、「グレン・キャンベル」の「恋はフェニックス/By The Time I Get To Phoenix」であった。

「僕がフェニックスに着くころ、彼女は目を覚まし、僕が出て行ったことに気がつくだろう ・・・」。ちょっぴり苦い別れの歌。後年、仕事でアリゾナ州の州都、フェニックスに降り立ったとき、空港のロビーからこの曲が流れていたのにちょっぴり感動。

By the Time I Get to Phoenix

Glen Campbell / EMI Special Products


 
「Glen Campbell - By The Time I Get To Phoenix」 
 
        
 
 
 
 
   
 
by knakano0311 | 2012-01-30 18:08 | 我が青春のジャズ・グラフィティ | Comments(0)
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