わがミューズの一人「ステイシー・ケント/Stacey Kent」が、ブルーノートに移籍し、新しい境地を開いた第一弾のアルバムは「市街電車で朝食を/Breakfast On The Morning Tram」であった。日本・長崎出身でイギリスに帰化し、1989年に長編小説「日の名残り」でイギリス最高の文学賞ブッカー賞を受賞した小説家「カズオ・イシグロ/Kazuo Ishiguro(石黒 一雄)」を作詞家として起用、アルバム・タイトル曲を含め4曲が収録されている。スタンダード・ジャズからすこし離れたて、ロックやPOPS、ボサノバなどをちりばめたアルバムの中で、この4曲、いずれも一篇の短編賞小説を読むような新鮮さに満ち、彼女が新しい扉を開け、一歩を踏み出したことがよくわかる。
『 The Ice Hotel 』 作詞;Kazuo Ishiguro 作曲;Jim Tomlinson
「♪ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Let's you and me go away 二人で行きましょうよ
To the Ice Hotel アイス・ホテルへ
They've built it all with ice that's pure and clear 透明で純粋な氷で造られているの
The sofas, the lobby ソファーも、ロビーも
Even the chandelier シャンデリアさえも
A thermostat guarantees 温度は常に
A steady minus 5 degrees マイナス5度に保たれていて
What other place could serve our needs so well 私たちのニーズに叶う所は他にないわ
Let's you and me go away 二人で行きましょうよ
To the Ice Hotel アイス・ホテルへ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」