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大屋地爵士のJAZZYな生活

冒険小説が好き

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去年の年末の話であるが、ボードビリアンで日本冒険小説協会会長の「内藤 陳(ないとう ちん)」さんが亡くなった。たしか「トリオ・ザ・パンチ」なんてトリオを結成していて、「ハードボイルドだど!」というギャグで一世を風靡し、「日本冒険小説協会」を立ち上げ、「深夜プラスワン」というバーを開いていた人である。

戦後、欧米の文化が一斉に日本に入ってきたが、1946年、戦後直後生まれの私にとっては、中学生の頃にはもう、映画や小説の一ジャンルとして、海外からのミステリー、ハードボイルド、冒険物語に心躍らせ、そして、JAZZ、POPS、ラテンなど洋楽に夢中になっていた。それ以後50年、爺さんになっても、いまだにそのカテゴリーの小説が定番になっている。「ジョン・ル・カレ」、「ジャック・ヒギンズ」、「イアン・フレミング」、「アリステア・マクリーン」、「デズモンド・バグリイ」、「ケン・フォレット」、「ハモンド・イネス」、「クライブ・カッスラー」、「トム・クランシー」、「ロバート・ラドラム」、「クレイグ・トーマス」 ・・・。枚挙にいとまがないほどである。そんな昔心躍らせた冒険小説作家たちを再び辿る道標としている本は、「冒険・スパイ小説ハンドブック (ハヤカワ文庫NV)」。

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冒険・スパイ小説ハンドブック (ハヤカワ文庫NV)

早川書房



そして彼らの影響を受け、日本人にも良質のスパイ小説や冒険小説を書く作家が輩出した。「逢坂剛」、「五木寛之」、「大沢在昌」、「北方謙三」、「佐々木譲」、「谷甲州」、「船戸与一」、「藤田宜永」、「森詠」、「矢作俊彦」、「楡周平」などの著作が私の本棚に並んでいる。

なんといっても冒険小説はストーリー展開と主人公のキャラ、個性。次々と襲い来る危機を知恵と肉体で乗り越えていくノンストップの疾走感とラストの爽快感。これがたまらないのである。そして登場する拳銃や車、列車、飛行機などの小道具、大道具へのこだわりと薀蓄。まっ、男の読み物でしょうかね。「内藤陳」氏の慧眼に敬意を表し、彼イチオシの「ギャビン・ライアル/Gavin Lyall」の代表作「深夜プラス1(原題;Midnight Plus One)」を再読してみようか ・・・・。

深夜プラス1 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 18‐1))

ギャビン・ライアル / 早川書房



そして今、夜な夜な読んでいる冒険小説は、「高野和明」著「ジェノサイド」。急死したはずの父親から送られてきた一通の不可解なメールを受け取った創薬化学を専攻する大学院生・古賀研人。同じ頃、特殊部隊出身の傭兵、ジョナサン・イエーガーは、難病に冒された息子の治療費を稼ぐため、アフリカ、コンゴである極秘の暗殺計画を引き受けた。日本人の書く冒険小説も、ストーリー展開といい、スケールといい、格段に広く大きく、昔、心躍らせたあの作家たちにも匹敵すると思う。

ジェノサイド

高野 和明 / 角川書店(角川グループパブリッシング)



さて、冒険小説に似合うのは、やはりJAZZ。日本を代表する冒険アニメ「ルパン三世」のテーマ曲がいい。「ルパン三世のテーマ」をてがけたのは、ジャズ・ピアニスト「大野雄二」。彼は、いくつあるかわからないくらいのバージョンやアルバムで、「ルパン三世のテーマ」を演奏しているが、いずれもそれぞれの味があって捨てがたい。

LUPIN THE THIRD“JAZZ”

大野雄二トリオ / バップ



LUPIN THE THIRD「JAZZ」~Another JAZZ~

You & Explosion Band 大野雄二 / バップ



さあ、もっともスイング感とスピード感に溢れている「大野雄二」率いるフルバンドのライブ演奏で聴いてみましょうか。とにかくかっこいいの一言に尽きる。

「Yuji Ohno & Lupintic Sixteen - Lupin The Third '80」
                                                                                                                                      
     
                           
                                 
                                
                   
 
                               
                               
                             
                                                         
by knakano0311 | 2012-02-27 23:31 | 爵士定規 | Comments(0)
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