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大屋地爵士のJAZZYな生活

記念写真、新たなるスタート

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馬酔木、壇香梅、山茱萸、三叉に続いて遊びの山で春を告げる花は、ちいさな淡紅色の漏斗(ろうと)状の花を下垂する鶯神楽(ウグイスカグラ)。そして、ヒサカキ(非榊、姫榊など)、黒文字(クロモジ)。向かいの山には、他の木々に先駆けて辛夷(コブシ)が白い花を梢いっぱいに咲かせているが、我があそび場のコブシはいまだ蕾である。こんな春の訪れの変化を感じられるだけでも楽しくなる。

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話は変わるが浮世では、人が三人以上集まると必ず揉め事が生ずるのが常と言われる。楽しいことが一番のはずのシニア・ボランティアの世界も例外ではなかった。どこの社会にもいる「リーダー・シップ」と「専横」とを勘違いしているリーダーの存在。そんなことに嫌気がさし、仲間九人で、フラットな関係でフレンドリーで、「楽しむこと」を一番の目的とする新しいボランティア・グループを立ち上げた。活動のフィールドはいままでとまったく同じ山であるが、そのスタートである最初の山遊び、山仕事の日を迎えた。先日の嵐で尾根道に散らばった小枝や風倒木を片づけながら山頂へと登る。みんな吹っ切れたようで、九人全員が素晴らしい笑顔で記念写真に収まった。新たなる出発の日。

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「リーダー・シップ」といえば、最近見た映画が、「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙(原題;The Iron Lady)」。昨年、アカデミー賞に輝いた「英国王のスピーチ」につづいて、イギリスのトップ・リーダーの生き様と苦悩を描いた映画。イギリス史上初の女性首相で、在職期間11年、その強烈な性格と政治方針から「鉄の女」と呼ばれた「マーガレット・サッチャー/Margaret Thatcher」の半生を、「メリル・ストリープ/Meryl Streep」主演で描いたドラマである。監督は「マンマ・ミーア!」でストリープと組んだ女流監督「フィリダ・ロイド/Phyllida Lloyd」。男性社会で堂々たるリーダー・シップを発揮したサッチャーの素顔を、本人そのままのような迫力で見事に演じきったストリープは、本作でアカデミー賞史上最多の17回目となるノミネート記録を打ち立て、遂に3度目のオスカー像を手に入れた。

映画のストーリーとしては、認知症に悩まされる年老いたサッチャーが、過去を回想するという形をとっているが、それはそれでいいとしても、彼女のあの「鉄の意志」は一体どこから来たのか、いかようにしてこの激しい気性の女性が首相の座に着き得たのか、そのあたりの秘密をもっと描いてほしかった気がする。それにしても、現在の危機的な日本の政治状況と比べて、政治家とその信念、それを貫き通す意志と覚悟が、これほどまでに彼我で違うのかという、いつもながらのことであるが、暗然たる思いに包まれた。相変わらずの被災地ほったらかしで、政局、理念なき原発再稼働の推進の記事が今日も新聞紙上に踊る。いつになったら、新生日本に向けてスタートするのだろうか?

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さあ、新しいスタートには、新しいアーティスト。店頭でキャッチ・コピーに魅かれて、なんとなく買ったのが「グレッチェン・パーラト/Gretchen Parlato」。新しいボランティア・グループの門出を占おうと思って買ったのだが、これが大当たり。もし失敗だったら落ち込むところであった。

「グレッチェン・パーラト」はジャズ・ミュージシャンの登竜門として知られる「セロニアス・モンク・ジャズ・コンペティション/Thelonious Monk Competition」のボーカル部門で2004年に優勝、2005年にデビューしたまさに期待のシンガー。私が望む女性JAZZボーカルの条件をことごとく備えている。ややハスキーがかったソプラノ、コントロール抜群の声の安定感、卓越したスキャット、天性かもしれないアフリカン・リズムと誰も真似できないミステリアスな歌唱力。そして美貌。「ハービー・ハンコック/Herbie Hancock」、「ウェイン・ショーター/Wayne Shorter」ら大御所が絶賛するのも無理からぬところである。アルバムでは、POPSなどのカバーもしているが、はやりの「Jazzy Not Jazz」路線ではなく、もっともっとJAZZメインストリーム寄りである。いや、これは面白い新人が現れたもんだ。

In a Dream

Gretchen Parlato / Rip Curl Recordings



上のアルバムに収録されている、不思議な感覚に満ちたアフリカン・リズムとスキャットを操って歌いだす「Butterfly」のライブ・パフォーマンス。

「Gretchen Parlato - Butterfly」

      


「グレッチェン・パーラト」の2ndアルバムは、「ロスト・アンド・ファウンド/Lost & Found」。前作にもまして、コンテンポラリーな高い音楽性と甘い歌声を両立して、人気ますます上昇中とか。

Lost & Found

Gretchen Parlato / Obliqsound



一変、スローなバラード。この不思議な浮遊感はどうでしょう ・・・。

                                                     
「Gretchen Parlato - Better Than」
                                                                                                                       

          
 
                                                                                                                                               
by knakano0311 | 2012-04-06 09:52 | 炭焼き小屋から | Comments(0)
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