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大屋地爵士のJAZZYな生活

印象に残る一本の薔薇

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隣町の宝塚市も17年前の「阪神淡路大地震」でかなりの被害を受けた地域である。阪急宝塚線と国道171号線に挟まれた地域もそうであった。震災直後に訪れたときは、古い家はほとんどが全壊していたことを記憶している。しかし、今、表面上はもうそんなことを感じさせないほど復興している。そんな一つの例が、私がよく行く宝塚「あいあいパーク」である。  

宝塚は、もともと植木屋さん、花卉(かき)を育てる業者が多い街で、特にこの地域は、そんな業者の植木の苗畑が続く地域。毎年訪れている「荒牧バラ園」もここのすぐ近くにある。かって壊滅的な打撃を受けたこの地域が、地震から数年後、見事に生まれ変わったのだ。跡地に写真のようなイギリス風の洋館仕立ての建物が建ったのである。

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道を隔てた向かいには、かってのため池とそこを取り巻く大きな公園。そして、この洋館には、行政の支所、コミュニティの拠点などのほか、植木や花、園芸用品を販売する店、ベーカリー、喫茶店、雑貨屋さんなどが入っている。買い物の帰りに寄ってみた。中庭や裏庭には、売り物ではあるが今の季節の花がいっぱい。多くの人が花や木、土、ガーデニング用品を買い求めに来ていた。もちろん、薔薇コーナーには、これから本格的に咲く、いろいろの種類の薔薇の苗がいっぱい。やっと花が主役の季節になったんだ。

今まで観た映画の中で、薔薇の花が印象に残っている映画の一つが「Shall We Dance?」(2004年)。「周防正行」監督の「Shall we ダンス?」(1996年)のハリウッド・リメイク版である。

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何もかもが満たされているはずなのに、心のどこかに空しさを感じているジョン(リチャード・ギア/Richard Gere)。その思いを、長年連れ添った妻、ビヴァリー(スーザン・サランドン/Susan Sarandon)にも打ち明けられずにいた彼は、ダンス教室の窓辺にたたずむ美しい女性ポリーナ(ジェニファー・ロペス/Jennifer Lopez)の姿に惹かれ、社交ダンスの世界に飛び込んでいく ・・・・。周防原作とほとんど同じ筋立てのロマンチックな大人のおとぎ話。周防原作を超えないまでも、これはこれでよくできた作品と思う。  

ポリーナの送別パーティにはいくまいと決心したが、ビヴァリーのメモを見たジョンが、タキシードに身を包み、紅い薔薇の花一本をもって、ビヴァリーの仕事場へ ・・・。「枯れた薔薇だけど・・・」。「いえ、綺麗よ・・・」。 いやあ、このシーンにはうるうる来ましたねえ。ビヴァリー役を演じたベテラン女優、「スーザン・サランドン」がいい。すっかりファンになってしまいました。しかし、タキシードと薔薇の花。そんなもん、どう逆立ちしたって、欧米男性にはかないませんわ ・・・。

Shall We Dance ?(初回限定版) [DVD]

東宝



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そして、誰が歌っているのかしばらくわからなかったが、このシーンに流れていた曲が、「ピーター・ガブリエル/Peter Gabriel」の「The Book of Love」。この曲のオリジナルは「The Magnetic Fields」であるが、「ピーター・ガブリエル」が歌い、「Shall We Dance ?」の主題歌として取り上げられたため、本家をしのぐヒット曲となった。「ピーター・ガブリエル」は、1950年、イギリス生まれのミュージシャン。私はロックは門外漢だが、1970年代にはロックバンド、「ジェネシス/Genesis」のボーカリストとして、奇抜なファッション(衣装)でのパフォーマンスで一躍有名となったとある。ソロ活動を初めてからは、ワールドミュージックの普及に尽くすとともに、自らの音楽に技術革新を大胆に取り入れた創作活動に積極的に取り組んでいるという。(Wikipedia参照)

たった一本の薔薇のシーンに感動した曲が、「The Book of Love」。「愛の教科書」とでも訳したらいいのかな ・・・。

Shall We Dance ? (Soundtrack)

Casablanca



スクラッチ・マイ・バック

ピーター・ガブリエル / EMIミュージックジャパン



【 The Book of Love 】

「♪ The book of love is long and boring     「愛の教科書」は長いし、つまらない
   No one can lift the damn thing        誰もそんな本をとりあげようとしない
   It's full of charts and facts            踊るためのたくさんのチャートや原理、
   and figures and instructions for dancing  図案やガイドがいっぱい詰まっているわ

   But I                             でも私は、あなたが
   I love it when you read to me          その本を私に読んでくれるのが好き
   And you                           だから、あなた私のために
   You can read me anything             どこでもいいから読んでみて

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ♪」

映画のシーンと一緒に聴いてみましょうか。

「Peter Gabriel - The Book of Love (the original soundtrack of the movie "Shall We Dance?")」
 
    
   
by knakano0311 | 2012-04-20 09:40 | シネマな生活 | Comments(0)
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