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大屋地爵士のJAZZYな生活

スエーデン美女シンガー図鑑(番外編) ~My Dear Old Stockholm~

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スエーデンの春は遅い。そして短い。
                                                                 

春の訪れは6月ころ。北の地域では、4月でもまだ深い根雪が残っているし、川もまだ結氷している。6月、春の訪れを待ちかねた人々は一気にアウトドアへと。昼休みに公園で肌を焼く人も多く見かけるし、仕事が終わってからでも、ビーチへ繰り出すという。何せ、白夜、「Where The Midnight Sun Will Never Set」。夏は太陽の沈まない国なのだ。オールナイトでマラソン・ゴルフをするとも言っていた。しかし、夏は、あっという間に過ぎ、8月の夜はもうコートが必要なくらい肌寒くなる。そして、10月ともなれば、空がどんよりと曇り、太陽が顔を出さなくなるとともに、一気に日が短くなり、冬へとなだれ込んでいく。12月、あたり一面銀世界、午後の3時半ごろにはもう真っ暗であるが、街中の窓という窓の縁に飾られた山型の電飾オーナメントが、幻想的なクリスマスの風景を形作る。

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ストックホルム。中世から変わらない「ガムラ・スタン」の街並み。やっと人が通ることができるほどの狭い路地がまるで迷路の入り組んでいる。路地を抜けると、ぱっと視界が開け、そこには内陸部まで複雑に入り組んだ真っ青なフィヨルドが広がる。目を見張るほどのサプライズ。ノーベル賞の晩餐会やパーティが行われる75mの塔を持つ赤レンガが美しい市庁舎、1773年に建築されたヨーロッパで最も古い歌劇場の1つであるオペラハウス、国会議事堂、衛兵の交代が楽しい宮殿など、いくつかの古い建物のほか、市立図書館など比較的新しい建築物を見て回ったのも、今は楽しい思い出。ガムラ・スタンの周辺には、いくつものジャズクラブがあり、日本のような歓楽街、酒場での接待などがないことをいいことに、JAZZクラブがもっぱら私の夜遊びだった。
 
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そして、ビジネスで最も多く訪れたスエーデンの街が、子会社がある3番目に大きい都市「マルメ/Malmö(現地の発音はマルモに近い)」。写真(いずれもnetより無断拝借)は、15世紀に造られたマルモ城。19世紀には牢獄として使われたが、現在は博物館になっている。一番最初にマルモを訪れたときは、まだ橋が架かってなかったため、対岸のデンマーク・コペンハーゲン空港から、ヘリコプターかフェリーでマルモ入りをしたものである。2000年に海峡をまたぐ全長約8㎞の「エーレスンド橋」が完成し、マルモとコペンハーゲンが鉄道や道路で接続されたため、車か列車で数十分で結ばれるようになった。あるスエーデンの会社からの事業譲渡にはじまり、現地子会社設立、経営と厳しかったが、一連のビジネスの経験をしたため、思い出深き地の一つである。

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マルモは人口30万ほどの街であるが、スエーデンはどこの街もそうであるが、看板や外観に規制がかかっているため、町全体がしっとりとした印象を与え、朝は前夜の酒を振り払っても、散歩したくなる街並みが続く。
                                                                 

「マルモ城」の写真を見ていて、昔見たフランス映画「スウェーデンの城」という映画と、そのテーマ曲を思い出した。原題は、「Chateau En Suede」、「フランソワーズ・サガン/Françoise Sagan」の戯曲をもとに、耽美派の鬼才「ロジェ・ヴァディム/Roger Vadim」監督が描く、どろどろの官能サスペンス・ドラマ。出演は、「モニカ・ヴィッティ/Monica Vitti」、「ジャン=ルイ・トランティニャン/Jean-Louis Trintignant」、「 ジャン=クロード・ブリアリ/Jean-Claude Brialy」、「クルト・ユルゲンス/Curd Jürgens」、「フランソワーズ・アルディ/Françoise Hardy」など渋めであるが、そうそうたるキャスト。

スウェーデンの大きな湖に浮かぶ島にそぴえる古城。古城の住人たちは中世風の服装で恋愛遊戯にひたる風変わりな人たち。城主のユーゴーには妻がいたが、彼は若く実しいエレオノールに惹かれていく。しかし、彼女は実の兄セパスチャンと深く愛し合っていた。やがて都会で人妻と問題を起こして城にやって来たユーゴーの従弟エリックも、彼女の妖しい美しさに魅せられてしまうのだった   ・・・・・。

スエーデンの城 [DVD]

東北新社


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この映画の主題曲がJAZZであった。バディム監督が、1957年の「大運河」で「モダン・ジャズ・カルテット/Modern Jazz Quartet」を起用したのがきっかけで、いわゆるヌーベルバーグと呼ばれる若手の監督たちが、次々とジャズを映画音楽として用いるようになった。その頂点が、「マイルス・デイヴィス/Miles Davis」を起用した「ルイ・マル/Louis Malle」監督の「死刑台のエレベーター」であったことはご存知でしょう。

「ヨーロピアン・ジャズ・トリオ/Europian Jazz Trio」の初期のアルバムに、この曲「スエーデンの城」を含む同名のタイトルのアルバムがあるが、ここはサウンド・トラックでしょう。音楽は、「レイモン・ル・セネシャル/Raymond le Senechal」が担当しているが、演奏者は分からない。クラリネットの哀愁の音色が、暗く澱んだスエーデンの冬の空を思い起こさせる。

    
       
「スエーデンの城 ― オリジナル・サウンド・トラック」
                                                                                                                                      
          

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センチメンタルな年寄りの思い出語りは、もうこのくらいにして、美女シンガー図鑑(番外編)、最後は「美女ジャケット」で締めくくりましょう。下の美女ジャケット、北欧の貴公子と呼ばれるジャズ・ピアニスト、「ヤン・ラングレン/Jan Lundgren」の一連のアルバムです。1966年スウェーデンの生まれ。現在はマルモに住んで、コペンハーゲンを活動の拠点におき、音楽活動をしていると聞く。彼の魅力は、ナイーブであるが、明るい透明感のあるタッチと抜群のメロディ・センス。北欧らしい洗練された気品溢れる美メロはたまらない魅力。

シャレード

ヤン・ラングレン・トリオエムアンドアイカンパニー



ロンリー・ワン

ヤン・ラングレン・トリオ / エム アンド アイ カンパニー



シェルブールの雨傘

ヤン・ラングレン・トリオ / インディペンデントレーベル


 
その美メロが冴えわたる、「ナット・キング・コール/Nat King Cole」の往年のヒット曲「ロンリー・ワン」。

「The Lonely One ― JAN LUNDGREN」
 
          

もう行くこともないかもしれない北欧スエーデン、北欧のベニスともよばれるフィヨルドによる入り江や湖が美しい街ストックホルム、対岸にコペンハーゲンを望む海峡の街マルモ、美しい学園都市ルンド、万感の思いを込めて「Dear Old Stockholm」。

「Dear Old Stockholm - Jan Lundgren」

      

スウェーデンの俊英ピアニスト、「マーティン・ティングヴァル/Martin Tingvall」率いる「ティングヴァル・トリオ/Tingvall Trio」、2008年に惜しくもリーダー、「エスビョルン・スヴェンソン/Esbjörn Svensson」をスキューバ・ダイビング中の事故により失ってしまった、「E.S.T.(イー・エス・ティー、Esbjörn Svensson Trio)」については、またの機会にでもお話しましょうか ・・・。
by knakano0311 | 2012-05-25 10:07 | おやじのジャズ | Trackback | Comments(0)
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