大屋地爵士のJAZZYな生活

北欧美女シンガー図鑑(その7 最終回) ~デンマークを彩る個性的な歌姫たち~

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スエーデンからデンマークまで、1か月もの間、長々と、いや、だらだらと続けてきた北欧の「美女シンガー図鑑」、とりあえず今回が、最終回です。

まず最初は、「スーシ・フルゴール/Susi Hyldgaard」。本当の所は何と発音するんでしょうか? 爺さんになっても、一向に鼻の下が短くならず、わたしも結構「ジャケ買い」が多い方ですが、「スーシ・フルゴール」の場合は、「タイトル買い」でした。「恋に落ちる11の呪文/Magic Words ...to Steal Your Heart Away」。原題も日本語タイトルも、ちょっと素敵でお洒落な感じ。曲目も、スタンダードを中心に「ミッシェル・ルグラン/Michel Legrand」、「ヴァン・モリソン/Van Morrison」などの曲だったので、即、買ったように記憶している。

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1963年生まれ。幼少期をニューヨークで過ごす。ベースを弾くジャズファンであった父親の影響で、子供のころからジャズに親しんでいたという。最初はソングライターとしてキャリアをスタートしたが、自分の楽曲をより十分に表現したいという思いが強くなり、1996年「My Female Family」でデビュー今に至っている。

しかし聴いて驚いた。曲によって声や歌唱が大きく変わるのである。七色の声といってもいいような多彩な声質なのである。正統派、ロリータ風、ささやきボッサ風 ・・・。まるでコンピレーション・アルバムみたいな印象である。少女、性悪女、聖女、強い女、いろいろな女が顔を出す11の呪文。しかも、ピアノ、キーボード、アコーディオンなどを自在に操るという。同系統のシンガーはちょっと見当たらないエキセントリックで魅力的なアーティスト。しかし、かなり聴き手を選ぶというか先駆的と言ってもいいかもしれません。そんなんかで、「恋に落ちる11の呪文」は比較的馴染みやすいアルバムでしょう。

恋に落ちる11の呪文 【HQCD】

スーシ・フルゴール / MUZAK



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そして、「セシリア・ノービー/Caecilie Norby」。1964年、デンマークのコペンハーゲンで生まれ。クラシック作曲家の父、オペラ歌手の母に持ち、当然のようにクラシックの教育を受けましたが、セシリアは、「ナンシー・ウィルソン/Nancy Wilson」、「アレサ・フランクリン/Aretha Franklin」、「ダイナ・ワシントン/Dinah Washington」といったジャズ・ミュージシャンに影響を受け、クラシックではなくジャズ、ロック&ポップの分野からデビューすることになったという。そして、彼女の2作目であるが、デンマーク人として初めて「ブルーノート/Blue Note」からのメジャー、デビュー・アルバムとなったのが、「マイ・コーナー・オブ・ザ・スカイ/My Corner of the Sky」(1995年NY録音)である。

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マイ・コーナー・オブ・ザ・スカイ

セシリア・ノービー / EMIミュージック・ジャパン


「ジョン・スコフィールド/John Scofield」をゲストとして迎え、JAZZYでPOPなオリジナル曲を中心としたアルバムが、「甘い生活/Queen of Bad Excuses」。オシャレで軽快なノリが楽しい。

甘い生活

セシリア・ノービー / EMIミュージック・ジャパン



そして、2011年の最新作が「アラベスク/Arabesque」。「ミシェル・ルグラン/Michel Legrand」、「アビー・リンカーン/Abbey Lincoln」、「ラヴェル/Joseph-Maurice Ravel 」、「サティ/Erik Alfred Leslie Satie」の作品を「セシリア・ノービー」の解釈とアイデアでの表現。まだまだ健在であることを強く感じる。

Arabesque

Caecilie Norby / Ais



アルバム、「甘い生活/Queen of Bad Excuses」に収録されていた「Cuban Cigars」。圧巻のライブ。最後の関連ビデオでは、「エリック・サティ」の「ジムノペディ」に歌詞を付けた「No Air」も ・・・。

 
「Cæcilie Norby - Cuban Cigars (Live)」

      


アルバムは確認できていないが、POPSから、「ジョニ・ミッチェル/Joni Mitchell」のカバー、「青春の光と影/Both Sides Now」。

 
「Caecilie Norby - Both Sides Now」

          

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私のブログに時々コメントを頂く「風呂井戸」さんのブログで教えてもらった「メッテ・ジュール/Mette Juul」は、有望な新人である。   

2007年に「インターナショナル・ジャズ・アーティスト・コンペティション」のボーカル部門で見事優勝したのちのデビューというから、かなりの実力の持ち主であることは、デビュー作「Coming In From The Dark」からもうかがえる。ギターを抱えて歌うアルバム・ジャケットからはちょっと想像できないが、一聴、心を奪われてしまうような正統派といってもいい力強い歌唱に加え、アメリカン・ジャズにはない、今まで紹介してきた北欧美女シンガーに共通する北欧の厳しい風土が生み出した独特のリリシズムや乾いた空気を感じてしまう。特にスローのナンバーにその特徴が出ているようである。クオリティのある動画が残念ながらYOUTUBEにアップされていないので、彼女の「HP」をあげておきましょう。

カミング・イン・フロム・ザ・ダーク

メッテ・ジュール / ヤマハミュージックアンドビジュアルズ



そして最後に、私はJAZZ歌手ではないのではと思うのですが、日本で若い女性に人気の高い「アンナ・ケイ/AnnaKay」は、デンマーク出身で、ニューヨーク在住、2006年全米に先駆け、日本からデビューしたことを付け加えておきます。

Annekei

アンナケイ / ZAIN RECORDS



さて、ずいぶんの数の北欧美女シンガーを紹介しました。しかし、私が知らないシンガーの方がきっと多いはずです。またいつか新しい北欧の美女シンガーを紹介できる日が来ることを ・・・。




     
               
                      
                   
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by knakano0311 | 2012-06-07 13:21 | おやじのジャズ | Trackback(1) | Comments(0)
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