そんな故郷・松本から帰り道、車の中で流していた音楽は、つい最近手に入れた「アンナ・マリア・ヨペク/Anna Maria Jopek」のアルバム、「ソブレメサ/Sobremesa」。ポルトガル語で「デザート」を意味しているという。ヨペクが第2の故郷として愛するポルトガル、リスボンの西30㎞にあり、ヨーロッパの西端であるロカ岬への出発点にもなっている、世界遺産の街「シントラ」で制作、録音されたアルバムだという。ポルトガルもかっては栄耀栄華を極めた国。シントラには、かっての貴族の豪壮な館が今も多く残っているという。リリースは2011年と最新作に近いと思われるが、最初に聴いたアルバム、「ウポイエニェ/Upojenie」にも感じたブラジル、ポルトガル的なものへの憧れ、ノスタルジーが見事に結実したアルバムになっている。まるでファド、と言ってもいいくらい違和感なく心に入ってくる、ポルトガルへのサウダージ。