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大屋地爵士のJAZZYな生活

欧州JAZZY紀行(16 ) ~ 美しき機械たちよ!遥かなるドイツ博物館~

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(写真;エアロベース社のマイクロ・ウイング・シリーズで、製作中の「郵便飛行機40型」とその完成模型;ボーイングB40という世界初の旅客機。1/160スケール;翼幅84mm;パーツ点数:20;ニッケル合金(洋白)製)

趣味とかマニアというレベルでは到底ないが、子供の頃から実物や模型を問わず、自動車や飛行機などが好きであった。もちろん、それらのフォルムやデザインもそうであるが、それらを形作っているパーツなども好きであった。当時は、工作模型といえば、それは大変高価なものであったので、子供たちは板や木切れを削って稚拙な模型を作り、遊んでいたように思う。それが、いつ頃からか、多分1960年ごろではなかったと思うのだが、日本でも「プラモデル」が発売されたので、高校の頃だったろうか、「戦艦大和」か何かをプラモデルでは初めて作った記憶がある。

前回のブログでも書いたように、最近ちょっと夢中になっているのが、「エアロベース社」のマイクロ・ウイング・シリーズ。超小型の精密金属製飛行機模型である。パッケージから打ち抜かれたパーツ板を取り出し、それを見た瞬間から、その美しさにもうため息が出るほど。「automobile」、「flying machine」、「flyer」などといった言葉から受けるイメージや語感、雰囲気、それと模型設計者の思い入れといったものが伝わってくる。

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私は、工学部精密工学科卒業をして、電気機器製造会社で設計者として働いていたため、設計図面、部品、それらを作る金型や加工機などのメカのもつ美しさは素直に実感できるのである。美しい部品で組み立てられた製品は性能もよかったという経験も持っている。そんな会社生活の後半で、うれしかった出張の一つがドイツ・ミュンヘンへの出張。スエーデンに子会社をもっていたため、スエーデンへの何回かの出張の際は、必ず欧州本部のあるミュンヘンに立ち寄って経営報告や打ち合わせなどをしていたのである。そして、ミュンヘンからフランクフルト経由の日本への帰国便は決まって夜の便だったため、帰国日は昼3時ころまではフリーであった。そこで、その時間を活かして通ったのが、ミュンヘン市中心部にある「ドイツ・ミュージアム/ドイツ博物館/Deutsches Museum」である。(ドイツ博物館及び以下の写真はネットより拝借)

この「ドイツ博物館」の存在は、ずっと若いころに読んだ、俳優で映画監督の、故・伊丹一三(当時は十三でなく一三といった)のエッセイ集、1976年5月に「文藝春秋」より刊行された「日本世間噺大系」で知って以来、「いつか行ってみたい」とずっと思っていた博物館であった。だから、その夢がかなった博物館でもあったのだ。

日本世間噺大系 (新潮文庫)

伊丹 十三 / 新潮社



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この博物館は、芸術、民俗学、歴史にまつわる博物館ではなく、ドイツが誇る農業、鉱業、航空工学から、鉄道、機械、宇宙に至るまでの「科学・技術工学博物館」。しかも実物に触れることが出来るように展示されている。自動車好きならドイツの誇る名車やオートバイがずらり。船好きなら有名な戦艦や帆船の模型やUボートが ・・・。飛行機好きなら複葉機からジェット戦闘機までの実物が展示され、私のような機械好きには、天にも昇るような心地にさせてくれる博物館なのだ。そのほかにも、コンピュータ、建築、天文、ビール作り、楽器、やら製塩技術など、ありとあらゆるといっていいほど、技術工学に関する展示がなされている。敷地面積約5万km²。展示品目は約1万8千点以上というから、とても1日では廻りきれるわけもなく、私も数回通ったが、上っ面を撫ぜただけであることはよくわかっているので、いまだに全部見たという満足感はないのである。しかしもう行く機会はないかもしれないが ・・・。

最近は手狭になったため、ミュンヘン郊外の町、オーバーシュライスハイムに「シュライスハイム航空館/Flugwerft Schleißheim」という航空専門の別館ができたらしいが、それでも本館の航空機に関する展示は圧巻でそれこそ度肝を抜く。上の写真にもある、史上初めて実戦投入されたジェット戦闘機「メッサーシュミットMe262/Messerschmitt Me 262」の実物を初めて見た時には興奮したものである。

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それよりも興奮したのが、第1次世界大戦におけるドイツ空軍の主力三葉機、「レッド・バロン」と呼ばれた、かの撃墜王「マンフレート・フォン・リヒトホーフェン/Manfred Albrecht Freiherr von Richthofen」大尉の愛機「フォッカーDr.1/Fokker Dr.1」を見た時である。写真のように、この機を赤く塗って愛用していたことで有名であるが、そう、これが「機動戦士ガンダム」に登場する「赤い彗星シャア」の愛機「ザクII」の由来である。まだ戦争が騎士道精神にあふれいた時代、第一次世界大戦の空中戦で、80機を撃墜し、当時のドイツ(プロシャ)きってのアイドル的存在でもあった。そんなリヒトホーフェンの撃墜されるまでの26歳の短い生涯を描いた映画を見たばかりである。そして、ドイツ博物館に展示されているのは、リヒトホーフェンが最後に搭乗していた「フォッカーDr.1 425/17」のレプリカである。

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あの「ドイツ博物館」を思い出しながら、さっ、マイクロ・ウイング・シリーズ、次は「フォッカーDr.I」機の製作に取り掛かろうか ・・・。はたまた、ジャズをBGMとして、「佐々木譲/ベルリン飛行指令」「百田尚樹/永遠の零(ゼロ)」「坂井三郎/大空のサムライ」、「エレストン・トレーバー/飛べ!フェニックス」など、飛行機が主役の冒険小説に夜半の時を忘れましょうか ・・・。、

絵画芸術の国立博物館はいくつもあるが、技術立国などとおだてられてはいるが、自国の技術の歴史についての国立博物館が日本にはひとつもない。これは、はなはだバランスを欠いていると感じるのは、元技術屋の僻みでしょうか?

リヒトホーフェンは敵国イギリスでは「Red Baron (赤い男爵)」と、フランスでは 「Diable Rouge (赤い悪魔)」と呼ばれていたという。「中秋の名月」の今宵の歌、あいにくの台風ですが、「Rouge(赤い)」つながりで、私も行ったことがあるパリにあるキャバレーの踊り子と若き作家のラブストーリー、映画「ムーラン・ルージュ/Moulin Rouge(赤い風車)」の挿入歌、主演の「ニコール・キッドマン/Nicole Kidman」が歌う「One day I'll fly away(いつか私は飛び立つ)」なんぞどうでしょうか ・・・。 元々は1980年、「ジョー・サンプル/Joe Sample」作曲、「ウィル・ジェニングス/Will Jennings」作詞で、「ランディ・クロフォード/Randy Crawford」が歌ってヒットした歌で、色々な歌手にカバーされているので、もうスタンダード化しているといっていいでしょう。サンプルは「レイラ・ハザウェイ/Lalah Hathaway」ともこの歌をコラボしている。

ムーラン・ルージュ [DVD]

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン



「♪  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・         ・・・・・・・・・・・・・・・・・
   One Day I'll Fly Away        いつかきっと私は飛び立つわ
   Leave your love to yesterday  あなたとの愛は昨日に置き去りにして
   What more can your love do for me  愛がもうこれ以上どうしようもなくなり
   When will love be through with me  愛が私を通り過ぎていったときに
   Why live life from dream to dream    なぜ夢ばっかり追って生きているのかしら
   And dread the day               夢が終わったらどうなるのか
   When dreaming ends             怖くてしょうがないの
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・             ・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」


「One day I'll fly away - Nicole Kidman」 映画の一シーンと一緒にどうぞ。

          
by knakano0311 | 2012-09-30 10:13 | JAZZY紀行 | Trackback | Comments(0)
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