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大屋地爵士のJAZZYな生活

ひそやかに息づく ・・・  ~ミリー・ヴァーノン~

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かって「向田邦子」が、そのエッセイ「水羊羹」で、『水羊羹に一番似合う』と評した女性シンガーがいる。「ミリー・ヴァーノン/Milli vernon」。アルバムは、「イントロデューシング/Introducing」。(参照拙ブログ「向田邦子の愛したJAZZ ~水羊羹にあうJAZZ~」

『水羊羹を食べる時のミュージックは、ミリ―ヴァーノンのSPRING IS HEARが一番合うように思います。この人は、1950年代にたった一枚のレコードを残して、それ以来、生きているのか、死んでいるのか、まったく消息のわからない美人歌手ですが、冷たいような、甘いような、けだるいような、生ぬくいような歌は水羊羹にぴったりに思います。』 (向田邦子;「眠る盃」)より

眠る盃

向田 邦子 / 講談社



「ビリー・ホリデイ」を髣髴とさせるグルーミーな唄声が魅力の謎の美人シンガーと評された、「ミリー・ヴァーノン」の「イントロデューシング」。「1950年代にたった1枚のレコードを残して、それ以来生きているのか死んだのか、まったく消息の分からない美人歌手」と向田邦子が書いた歌手。たしかに、今、Amazonで検索しても「イントロデューシング」を含めてもたった3枚のアルバムが出てくるだけ。

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アルバム「イントロデューシング」(1956年録音)は、以前NHK‐TVで「向田邦子」の特集をやった時に彼女の愛聴盤として紹介され、このアルバムの存在を知っていた。エッセイが発表された時も、TV放映があった時も、このアルバムを探すファンが数多くいたため、超レアものとして、とんでもない高値がついていたらしい。そして5年ほど前、復刻版がリリースされたということを報道で知り、やっと聞くことができたという次第。

「向田邦子」は、生きているのか死んでいるのか分からないといったが、しっかりと生きているようだ。ライナー・ノーツによれば、1930年、ニューヨーク生まれらしい。とすれば、御年82歳。5歳の時から歌っていたというから、芸歴は長い。しかし、「なぜこれほどまでに寡作なのか?」という疑問については分からずじまいであった。

『水羊羹に合う』かどうかは別にしても、どの曲も、しっとりと、やや憂いを含んで、ムーディに、歌い上げている。「向田邦子」が、『水羊羹に一番あう』と評したのは、「スプリング・イズ・ヒア」。「恋人がいないから春が来ても心が弾まず、憂鬱なの」と、甘く、けだるく、しかし情感豊かに歌われる。全編を通じ、レトロだが、聴いたあとの後味がいいというか、どこか豊かな落ち着いた気持ちにさせてくれる。

いまも、ひそやかに息づいている「ミリー・ヴァーノン」。

イントロデューシング

ミリー・ヴァーノン / ミューザック




なんと!アルバム全曲がアップされていました。
「INTRODUCING - MILLIE VERNON」

          
by knakano0311 | 2012-11-02 10:00 | ミューズたちの歌声 | Trackback | Comments(0)
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