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大屋地爵士のJAZZYな生活

しゃがれ声が好き

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ずっと山での「遊び」が続いていたためか、少し風邪気味である。大したことはないが、声が嗄(しゃが)れ声。「しょうが湯」を飲んで、熱めの風呂に入りながら、一節うなってみる。

山では、日当たりの良いところでは、もう「馬酔木(あせび)」と「三叉(ミツマタ)」が咲き出した。今年も、春は確実に近づいてきているようだ。

ところで、私は嗄れ声、だみ声が大好きである。「ルイ・アームストロング/Louis Armstrong」、「レイ・チャールズ/Ray Charles」、「レナード・コーエン/Leonard Cohen」、「ジョー・コッカー/Joe' Cocker」、「トム・ウェイツ/Tom Waits」、「クリス・レア/Chris Rea」などが ・・・。 そうそう、かって一世を風靡したブルース・バンド「憂歌団」のリード・ヴォーカルであった「木村充揮(きむら あつき)」もその一人である。とりわけ、「レイ・チャールズ」は、学生バンドで歌っている頃は、なりたい声の一人であった。

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いずれもこのブログでは、既にご紹介しているので、新しい嗄れ声の歌い手をご紹介しましょうか ・・・。スペインは、フラメンコの歌い手、「フラメンコ・カンタオール/flamenco cantador」と呼ばれる「ディエゴ・エル・シガーラ/Diego el Cigala」。

マドリッド出身、1968年生まれ。私はフラメンコの世界はよく知りませんが、この世界で絶大なる人気を持っているそうです。その「エル・シガーラ」が、キューバ音楽界の伝説的ピアニスト、「ベボ・バルデス/Bebo Valdés」と組んで、2003年に発表したのが、「ラグリマス・ネグラス/Lágrimas negras(黒い涙)」。このアルバムは、世界的大ヒットとなり、2004年のラテン・グラミー賞の最優秀トラディショナル・トロピカル・アルバム賞を受賞したという。

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「ベボ・バルデス/Bebo Valdés」。キューバ・ジャズの「ゴッドファーザー」とも呼ばれる、キューバ音楽界の伝説的ピアニストである。1918年、キューバ、ハバナ出身で、現在も活動していれば94歳である。1950年代のハバナのナイトクラブでピアニストとしてキャリアをスタートさせ、キューバ音楽の黄金期に活躍したが、1960年に「フィデル・カストロ/Fidel Castro」率いる革命政権後のキューバを去り、どのような政治信条であろうとも、独裁的な政権のある場所には二度と戻らないという本人の意思から、妻の故郷のストックホルムに住み、その後一度もキューバを訪れていないという硬骨の音楽家。

76歳となった1994年にリリースしたアルバムをきっかけに、再度世界的な音楽市場の表舞台に立つこととなった。さらに、2003年制作の「Lágrimas negras(黒い涙)」が大ヒットを記録、普通のミュージシャンならとっくに引退している歳になって、初めて世界的な評価を獲得したのである。

アメリカのギタリスト、歌手、作曲家である「ライ・クーダ/Ry Cooder」によって、現在もハバナに息づいているキューバの伝統的音楽と、それを受け継いでいる老ミュージシャンたちにスポットを当て、1997年に制作された「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ/Buena Vista Social Club」というアルバムがある。

私が、「Lágrimas negras(黒い涙)」という曲を知ったのは、そのアルバムをもとに、クーダーの友人、「ヴィム・ヴェンダース/Wim Wenders」監督により、1999年に制作された同名の音楽ドキュメンタリー映画の中で、1930年生まれで、現在も現役の女性歌手、「オマーラ・ポルトゥオンド/Omara Portuondo」が、この曲を歌っていたからである。

ブエナ★ビスタ★ソシアル★クラブ Film Telecine Version [DVD]

東北新社



その記憶から、バルデスとエル・シガーラのアルバムに興味を持ったのである。「Lágrimas negras(黒い涙)」は、失恋した心の痛みを唄ったキューバの名曲。そしてこのアルバムは、キューバ音楽とフラメンコというジャンルを越えたいわば、フュージョンの傑作である。

Lagrimas Negras

Bebo Valdes & Diego El Cigala / Bmg



「♪ あなたが去ってしまったので深く傷ついてしまったわ
    あなたの知ら ない所で私は涙にくれる
      私の命のような黒い涙をながして 
        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ♪」

フラメンコ独特の絞り出すようなしゃがれ声、キューバのリズムに乗って哀愁ほとばしるピアノ、言葉に詰まり、胸の奥深いところに、深々と沁みてくるような嘆き節 ・・・・。スペインを旅し、こんな声を聴いたフラメンコ酒場を思い出す。

「Bebo Valdés y Diego "El Cigala" - Lagrimas Negras (Black Tears)」

          
by knakano0311 | 2013-02-11 23:06 | おやじのジャズ | Trackback | Comments(0)
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