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大屋地爵士のJAZZYな生活

カトリック教徒ではありませんが ・・・

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(写真はNHKより)

26年間在位したローマ教皇(法王)、「ヨハネ・パウロ2世」(ポーランド出身)の後継者として、2005年4月に即位した「ベネディクト16世」(ドイツ出身)は、今年2月、「高齢」を理由に退位を表明した。終身が原則のローマ教皇の存命中の退位は約600年ぶりで、世界に驚きをもたらした。その後継者を決めるため、12日から始まった「コンクラーベ(教皇選挙会)」で13日、新教皇にアルゼンチン出身の大司教の「ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ」枢機卿(76歳)が第266代教皇(法王)に選ばれた。教皇としての名は「フランチェスコ1世」。南米からの法王選出は初めてで、欧州以外からはなんと1300年ぶり。今後世界約12億人のカトリック信者を率いる。「ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ」枢機卿は質素倹約がモットーで、貧困撲滅にも取り組んできたという。(各メディア報道より)

全くの偶然であるが、新教皇(法王)が決まったニュースの夜、イタリアの「ウディ・アレン/Woody Allen」との異名をとり、自らも出演している「ナンニ・モレッティ/Nanni Moretti」監督の「ローマ法王の休日(原題;Habemus Papam)」という映画(DVD)を観た。もちろん、この映画は「ローマの休日」をパロッた秀逸なタイトルで、そのタイトルに魅かれてレンタルしたというのが本音である。

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映画は法王の葬儀からはじまる。そして、すぐにシーンは、世界各国から集まった枢機卿が新法王選出のため「システィーナ礼拝堂」で投票を行う、コンクラーベの場面へ。そして、投票で選ばれた「メルヴィル」が、新法王としてサン・ピエトロ広場に集まった大勢の信者たちに挨拶する直前に、「私には無理だ」といい、ローマの街へと逃げ出してしまう。街の人々との交流を通して、信仰心や法王の存在意義を見つめ直していく主人公を演じるのは、「ミシェル・ピッコリ/Michel Piccoli」。さて、その結末は ・・・・。

選出されたくないという願いもむなしく選ばれ、新しいローマ法王になったひとりの枢機卿の、重圧に耐えかねて起こした逃亡劇を描いたユニークなコメディー。真偽のほどは分からないが、極秘とされている「コンクラーベ」の様子やメディアの過熱報道ぶり、枢機卿たちの行動などバチカン内部の実態が窺えて、この時期大変興味深いし、新法王の心境やいかにと思ってしまう。

ローマ法王の休日 [DVD]

Happinet(SB)(D)



そして、コンクラーベとバチカンを舞台にした小説をもとに、映画化され大ヒットしたもう一つの映画がある。ご存知、「ダ・ヴィンチ・コード」の原作者「ダン・ブラウン/Dan Brown」の「天使と悪魔(原題;ANGELS & DEMONS)」である。秘密結社「イルミナティ」を名乗る者が起こす殺人を阻止するため、主人公の「ラングドン」教授がローマ中を駆け巡るサスペンス小説。ストーリーの面白さも抜群なのだが、陰謀好き、イタリア好きにはたまらない一作でもある。

天使と悪魔 (上) (角川文庫)

ダン・ブラウン / 角川書店



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前ローマ教皇「ヨハネ・パウロ二世/John Paul Ⅱ」が最も愛したといわれる歌がある。「Barka(ポーランド語で「はしけ、小舟」を意味する)という歌である。この曲を、その収録アルバムはわからないが、あの、「アナ・マリア・ヨペク/anna maria jopek」が歌っているYOUTUBEを見つけた。ポーランド出身の前教皇の代名詞となっているような曲らしいが、Google翻訳で適当に訳してみると、教皇名「パウロ」に縁があり、キリストの使徒で最初の教皇と言われる漁師「ペテロ(パウロ)」に因んだ歌のようである。教皇となって、8ヶ月後に故国に訪問をしたが、この帰郷やこの時の演説が、東欧民主化の精神的支柱の役割を果たしたともいわれているように、ここからポーランドの民主化が一段と進んだといわれている。彼が最も愛したといわれるこの歌「はしけ」は、ポーランド人にとっては、特別の感慨があるのだろう。

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「♪ 主はかつて、岸辺に立って
   主に喜んで従う人を探していた
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
   漁師の彼は岸に「はしけ」を残して
    主と共に新しい旅に旅立った
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」
 
 

「barka -anna maria jopek」

          
 
 
1981年2月23日、ローマ教皇として初の来日時には広島市と長崎市を訪れ、日本語で「戦争は死です」と演説し、核兵器の廃絶を訴えた。
 
 
 
by knakano0311 | 2013-03-16 00:26 | シネマな生活 | Comments(0)
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