私が最初の聞いた彼らの最初のアルバムは、トリオとしては3作目の「When You Come Home」(2008)。このトリオもまた、ヨーロッパ・ジャズに共通する美メロと哀愁、抒情性を感じさせる私好みのトリオである。しかし、ご贔屓ながらも、その透明感に少しもやもやした切れの悪さや、その哀愁におずおずとした踏込の悪さを、かすかながら感じていたが、この新アルバム、「ターニング・ポインツ/Turning Points」はどうだろう。澄み渡った透明感、臆することなく深みを加えた哀愁、明快でダイナミックなリズムの歯切れのよさと疾走感。まさしく「ターニング・ポイント」を超えたのである。
「サラ・ガザレク/Sara Gazarek」と共演したアルバム、、「トリオセンス・ミーツ・サラ・ガザレク ~ホエア・タイム・スタンズ・スティル/Where Time Stands Still (Triosence feat. Sara Gazarek)」(2010)のグランド・キャニオンと同じように、ジャケットはシューラー自身がアメリカ・アリゾナ州で撮った写真だという。(参照拙ブログ「新春から子供たちと遊ぶ」)