
(写真:産経新聞より)
大阪を代表する川、淀川。その右岸、東淀川区と左岸、旭区、都島区の境との間にかかる通称「赤川鉄橋」と呼ばれる橋がある。長さ約600メートル、西日本旅客鉄道(JR西日本)城東貨物線の鉄道橋、「淀川橋梁(よどがわきょうりょう)」である。写真でもわかるように、複線仕様の片側が「人道橋」に改造され、「歩道のある鉄橋」、「人と電車が渡る橋」として鉄道ファンや地元住民らに親しまれ、NHKの連続テレビ小説のロケ地としても利用されるなど、地元ではよく知られた橋である。私が以前に住んでいたマンションがこの近くにあり、淀川堤防をウォーキングしがてら、何回か行ったこともある鉄橋である。その「赤川鉄橋」の歩道部分がこの10月末で閉鎖されるため、全国から鉄道ファンが名残を惜しみに来ているというニュースをTVが報じていた。
この鉄橋は、元々設計は複線仕様だったが、昭和4年(1929年)の完成当初から単線で、片側は線路が設置されなかったため、大阪市が借り受けて市道扱いとして歩道を設けたのである。以来、現在に至るまで、歩行者の専用橋として木造の「仮橋」が架かり、地域住民の生活道路となっている。通勤通学、高校の運動部のランニング道路などとして日常的に使われているが、ごく間近で走る列車を見ることができるので、子供にも人気抜群で、私も何回か子供を連れて行った記憶がある。
その「赤川鉄橋」、2018年(平成30年)開通予定の「JRおおさか東線」の計画により、城東貨物線は複線電化されるため、人道橋と鉄道橋とが共存するこの珍しい橋も、渡ることができるのも今月限りなのである。これだけ地域住民の生活を支え、愛されてきた鉄橋も全国的にも珍しいのではないかと思う。26日には、「さよなら赤川鉄橋」のイベントが行われる。残念ながら、また一つ「物語りのあるハコ」が消えていく。
さて、昨日から雨。予定していた山での行事なども中止。この雨に続く台風27号、どうかやさしい雨と風で終わってほしい。
前回に続く女性ボーカル復刻盤の紹介は、惜しくも1989年56歳でなくなってしまった「アン・バートン/Ann Burton」。じっくりと語りかけるように、そして小声でささやくように歌うバラードが大好きで、今でもよく聴く愛聴盤になっている。代表的アルバム「Ballads & Burton」、「Blue Burton」はさておき、雨の日に聴くやさしきバラードは、アルバム、「Burton For Certain」。60年代の懐かしさ、暖かさをじっくり味わうことができる「アン・バートン」のもう一枚の傑作。1977年に3度目の来日をした際、日本人JAZZメンらと録音したアルバムで、日本盤では、収録されている「 雨の日と月曜日は/Rainy Dats And Mondays」をアルバム・タイトルとしている。そしてジャケットは、2008年に亡くなってしまったジャズ写真家「阿部克自」さんの作品。(参照拙ブログ
「追悼 阿部克自さん」) パーソネルは、「ケン・マッカーシー/Kenn McCarthy(p)」、「稲葉国光(b)」、「大隅寿男(ds)」。
雨の日と月曜日は
アン・バートン / ミューザック
このアルバムには、「ヘレン・メリル/Helen Merrill」が歌った名曲中の名曲、「You'd Be So Nice To Come Home To 」が収録されているが、スウィンギーなメリルのそれとは全くちがうしっとりしたバラード。これを聴き逃す手はないと思うのだが、残念なことにYOUTUBEにアップされていない。アルバム・タイトル曲、「雨の日と月曜日は」を聴いてみましょうか ・・・。
「Ann Burton - Rainy Days And Mondays」