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大屋地爵士のJAZZYな生活

伝統の粽(ちまき)を作る

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先の土曜日。昼ころからはあいにくの大雨であったが、私の住んでいる街の黒川地区に、現在も伝わる伝統の粽(ちまき)を、子供達と作るイベントを同じ公園で活動している「食育」グループが主催。そのお手伝いで一日を過ごした。駐車場に着くと、羽化したばかりの「テングチョウ(天狗蝶)」の大乱舞が迎えてくれた。変わらぬ自然の営みである。

さて、黒川地区伝統の粽である。旧暦では今の時期が「端午の節句」。黒川地区でこの時期に粽を作るのは、子供の成長を願う節句用、またこれから忙しくなる農繁期の昼飯用にと、大量に作った保存食だという。蒸した米粉を搗(つ)いて餅にし、この地区で採れる3種類の葉っぱ、「ナラガシワ( 楢柏)」、「チガヤ(千茅、茅萱、血茅)」、「イ(藺)、イグサ(藺草)」を使って包み、再び蒸したら出来上がりである。開園以来まったく農薬を使っていないこの山での、「ナラガシワ」の葉の採集と、この米粉を蒸して搗くことと、葉で包んだ粽を再び蒸す作業、この日の主食である大根飯、味噌スープの竈番が我々の担当。

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黒川地区の粽(ちまき)は、「ちょんまげ」をイメージしたという独特のもので、まずは米粉を蒸し、臼で搗いてできた餅状の生地を、「チガヤ」の茎につける。そして、「ナラガシワ」の葉でくるみ、その反対側を「チガヤ」の葉で包み、「ちょんまげ」の形にして、「イグサ」で巻いて、止めたら出来上がり。ここまでの作業を親子でやってもらうのがこの日のイベント。幼児が多かったが、お母さんに手伝ってもらいながらなんとかたくさんの「ちょんまげ」ができる。それを再び蒸したら美味しい粽となる。 

  
お相伴にあずかったが、冷蔵庫に保存し、翌日に食べても、ほんのりと甘い素朴な味で、たいへん美味しかった。

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さて、古き良き時代、といっても、1970年代、80年代。CDで復刻されているLP時代最後の頃の女性ジャズ・シンガーを引っ張り出してくる。「スザンナ・マッコークル/Susannah McCorkle」。ちょっと馴染みのない名前かも知れない。「キャロル・スローン/Carol Sloane」、「シャーリー・ホーン/Shirley Horn」、「シェイラ・ジョーダン/Sheila Jordan」、「ヴィヴィアン・ロード/Vivian Lord」、「ミリー・ヴァーノン/Milli Vernon」、「カーメン・ランディ/Carmen Lundy」など、いずれも1930~40年代生まれの歌手と並んで、CBS・ソニーからの渋めのシンガーばかり集めたCD復刻版シリーズが話題となった歌手たちの一人である。

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「スザンナ・マッコークル/Susannah McCorkle」。1946年、カルフォルニア生まれというから私と同じ歳。大学で言語学を学んでいたが、ある時「ビリー・ホリディ/Billie Holiday」を聴いてから、プロの歌手を志したという。ブリュッセルのEC本部での通訳を経て、ロンドンでプロ歌手のキャリアをスタート。その後、アメリカに戻った彼女は、ニューヨークを拠点に活動を始め、ファンの注目を集めた。80~90年代が活動の最盛期だったようで、リンカーン・センターやカーネギー・ホールでコンサートも数回行った。しかし、癌に侵され、闘病を続けたが、2001年5月、マンハッタンの自宅アパートの16階からから身を投げ、55歳で惜しくも自ら命を断ってしまった。そんな悲しい最後で締めくくられた人生であった。

日本デビュー盤としてCDでリリースされたのが、1987年の先ほどのシリーズ。もう、40歳近い頃である。少し小刻みなビブラートで、丁寧に感情を込めて歌う。そんなアルバムが、「時のすぎゆくまま/As Time Goes By」。古いと言ってしまえば、確かにそうには違いないのだが、こんな歌唱スタイルが、我々の年代のジャズ・ボーカル・ファンにとっては、スムースに入ってきて心安らぐ。

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時のすぎゆくまま

スザンナ・マッコークル / ソニー・ミュージックレコーズ



そのアルバムから、ちょっと季節は違いますが、雨の日に ・・・。


「Susannah McCorkle - September In The Rain」


          
 



 
by knakano0311 | 2014-06-12 23:23 | 音楽的生活 | Comments(2)
Commented by KICKS at 2014-06-15 23:30 x
こんばんは。お住まいの黒川地区、日本一の里山とも言われているそうですね(^o^)。近くのバイパスを使ってますが、恥ずかしながら知りませんでした。例の大けやきの木を時々見に行かせてもらっています(*^^*)。

As Time Goes By、名曲ですよね(^o^)。
Commented by knakano0311 at 2014-06-16 10:25
KICKSさん   あの「アオバズク」には癒されますね。この近辺にはいい環境が残っています。大事にしたいものです。
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