舞い遊ぶ色鮮やかな訪問者。我が家の「ゼラニウム」にやってきた「アゲハチョウ/揚羽蝶」。我が家だけではないのだが、羽化の季節を迎えたのであろう、この時期になると多くの蝶が家々の庭で舞い遊んでいる。遊びの山では、「テングチョウ/天狗蝶」の大乱舞を見たばかりである。
やはり一際目立つのが、この「アゲハチョウ」と「クロアゲハ/黒揚羽」。この日は、番(つがい)の「アゲハチョウ」が、結構長い時間舞い遊んでは、帰っていった。遊びの山は、国蝶「オオムラサキ/大紫」が羽化する季節なのだが、いまだ見ていない ・・・。
さて、引っ張り出してきては聴いている、1970年代、80年代、LP時代最後の頃の女性ジャズ・シンガー、今宵のシンガーは、「シェイラ(シーラ)・ジョーダン/Sheila Jordan」。名前から想像できるかもしれませんが、ピアニストの「デューク・ジョーダン/Duke Jordan」の元夫人で、白人女性ジャズ・ボーカリスト。
1928年ミシガン州デトロイト生まれ。1941年に地元のジャズクラブでピアノを弾き、歌を唄い、セミプロとしての活動を始めたという。この時期に共演した「チャーリー・パーカー/Charles Parker」の音楽に大きな影響を受けた。1951年、ニューヨークに活動の場を移し、音楽理論を学んだのち、1952年、「チャーリー・パーカー」のグループのメンバーでピアニストの「デューク・ジョーダン/Duke Jordan」と結婚する。その後、「グリニッジ・ビレッジ」を中心に様々なジャズ・クラブで演奏やセッションを重ね、1970年代初め頃からは、その後長年にわたって共演を重ねるピアニスト、「スティーブ・キューン/Steve Kuhn」とのデュオの演奏を始める。
彼女は、ビー・バップ時代のジャズをベースに、現代のモダン・ジャズなスタイルも取り入れ、ヴォーカルを楽器のように自在にスキャットでインプロヴィゼーションさせるジャズ・ヴォーカリストとして伝説的な存在になっているといっていい。まだ現役バリバリらしく、2008年には、80歳を記念してバースディ・ライブを行い、驚くなかれ、ピアノトリオをバックに新しいアルバムをリリースしている。御年86歳。まさにレジェンドリー・ジャズ・シンガー、「シーラ・ジョーダン」。(拙ブログ
「杉本好夫デジタル版画展」 から再録)
Winter Sunshine
Sheila Jordan / Justin Time Records
芸術肌の伝説的シンガーが、ブルーノートに残した「幻の・・・」といわれたアルバムの復刻盤が、「チャーリー・パーカー」に心酔していた初期の傑作といわれる「Portrait of Sheila Jordan」である。
Portrait of Sheila Jordan
Sheila Jordan / Blue Note Records
私が発症する「女性ボーカル特定曲衝動買い症候群」の1曲で、「ビリー・ホリディ/Billie Holiday」の名唱で知られる「I'm a fool to want you」を。ビリーとはまた一味違う、揺れる切なさが伝わってくる絶品のバラード。
「Sheila Jordan - I'm A Fool To Want You」