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大屋地爵士のJAZZYな生活

実家近くの温泉街を歩く

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実家への帰省。施設に預けている母のケアと入院した妹の見舞いのつもりが、急遽母も入院というハプニングで、あわただしい帰省となってしまった。そんな中でもできるだけウォーキングは欠かさないようにしている。実家のすぐ北東には「美ヶ原温泉」がある。ここの氏神様は実家と同じ「薄の宮(須々岐水)神社」であるので、毎年春の例大祭、「お船祭り」には、この地区からも、「お船」(山車)が曳き出され、町内を引き回されて神社に集結する。(参照拙ブログ「祭りのかたち ~海の記憶、山への畏敬~」
 
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「美ヶ原温泉」は、御母家(おぼけ)、湯の原、藤井などの温泉の総称だが、「美ヶ原温泉」と呼ばれるようになったのは、昭和30年代に入ってからで、それ以前は「白糸の湯」、「山辺の湯」、「束間の湯」などという名で呼ばれていた。その歴史は古く、開湯は奈良時代であるという。時の「天武天皇」が「束間(つかま)の温湯」に行幸せんと、三野王に信濃の国の地形図を献上させた旨が「日本書紀」に記されているが、この「束間の温湯」が、今の「美ヶ原温泉」だといわれている。三十六歌仙の一人、「源重之」が湯の原を訪れた折りに、「いづる湯の わくに懸かれる白糸は くる人絶えぬ ものにぞありける」(後拾遺集)と詠んだことから、「湯の原」は「白糸の湯」とも呼ばれていた。江戸時代には、松本を治めた歴代城主の保養地として、「山辺(やまべ)茶屋」がつくられたという。この「山辺茶屋」は、その後明治になって、「山辺温泉」と改められた。「白骨」、「浅間」とともに、松本周辺を代表する温泉となった。(NET参照)

さして広くもない温泉街をウォーキングで一周。私ども夫婦が40年近く前に結婚式をあげたホテルも名前は変わったが残っていて、懐かしさを覚える温泉街でもある。最近では、松本にある相沢病院をモデルとした病院に勤務する医師を描いた、「夏川草介」著、「神様のカルテ3」にも、忘年会が行われた料理旅館がある風情のある温泉街として登場するが、写真のようにいわゆる有馬、熱海や伊香保といった有名温泉とは全く違う静けさや風情が漂っている。道端にはいくつかの道祖神もあり、私の好きな実家周辺のウォーキング・コースである。

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さて、子守唄がわりと実家まで持参したCDは、少し前に中古CDで見つけた「トーマス・フィンク・トリオ/Thomas Fink Trio」の「マイ・ロマンス/My Romance」。ちょっとめずらしや、ドイツのピアノ・トリオである。知られざる欧州のピアノ・トリオを発掘することで定評のある「澤野工房」からの2003年リリース。

ドイツの熟練ジャズ・ピアニスト、「トーマス・フィンク」は、生年やキャリアは分からないが、写真でもわかる通り、多分我々と同世代で、年相応の小太りな体型、少し禿げあがった頭と白いひげ、そして人なつっこい笑顔に眼鏡という好々爺然とした爺さんである。そしてそのアルバムは、肩のこらない、音楽を心から楽しむエッセンスが満載、いわば、「音楽は人生のBGM」という私のコンセプトにもぴったりのアルバムであった。

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MY ROMANCE
トーマス・フィンク・トリオ
Thomas Fink : piano
Johannes Fink : bass
Heinrich Kobberling : drums


「トーマス・フィンク」の動画は、YOUTUBEにもほとんどアップされていないので、「澤野工房」のサイトで
試聴するしか手がなさそうであるが、アップされた数少ない動画を紹介しておきます。ギターと女性ボーカルを加えたライブで、「I Wish Your Love」。

「I Wish Your Love - Thomas Fink, Wulli Wullschläger & Sonja Tonn At The Studio Lounge」

          
by knakano0311 | 2014-06-14 10:08 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Comments(0)
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