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大屋地爵士のJAZZYな生活

無残にも ・・・

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木漏れ日の林の中で一際目立つ異様な木。樹皮が剥げ、露出した木肌が真っ黒になっている。この山に住む野生の鹿の仕業である。被害木は、自生している柿の木。樹皮が剥がされたあと、自分を守るため、柿が樹液(タンニン?)を出し、こんな色になったのである。柿の栽培農家では、樹皮の下は害虫の住家になるので、病害虫予防のために、敢えて樹皮を剥ぐというが、それとは全く違う。この鹿による樹皮食害、この山の柿の木だけならば、どうってことはないように思えるが、実は柿の実は冬には野鳥の大好物となっているのだ。被害は、「菊炭」の原木となるクヌギの再生林にまでも及んでいる。そして、スギ(杉)、ヒノキ(檜)など近隣の林業の現場でも深刻な問題となっている。若芽や若枝を食べられてしまった台場クヌギは成長しないし、幹の全周を剥皮されたスギ、ヒノキはやがて枯死してしまう。また、一部を剥かれただけでも菌が侵入、材質が低下し商品価値が全くなくなってしまうという。 

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この近辺の多くの里山林では、鹿が背伸びして樹木の約1.5m以下の枝葉を全て食べ尽くしてしまうため、 枝の下の線が揃い、林の奥まで見通すことができる。これを「ディア・ライン/deer line (鹿摂食線)」と呼び、「奈良公園」などで最も顕著に見られる。(写真は奈良公園、NETより拝借)

適応力の強い種だけが生き残っていく、それが自然の摂理には違いないのだが、一方で「生物の多様化が必要」ということが言われてから久しい。しかし、森に関して言えば、この鹿の食害問題を解決しないことには、多様化した植生を持つ森林など再生できないことも事実。

しかし、山で出会う鹿、特に小鹿は愛くるしい。鹿に因んだ映画といえば、「仔鹿物語」、「バンビ」、「鹿皮服の男」などが思いつくが、やはり鮮烈な印象を持つのは、「マイケル・チミノ/Michael Cimino」監督、1979年公開のアカデミー賞受賞映画「ディア・ハンター/The Deer Hunter」であろう。その中で使われたあの美しくも鮮烈な曲が、「カヴァティーナ/Cavatina」という曲である。

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「ミルチョ・レヴィエフ/Milcho Leviev」のピアノと「デイヴ・ホランド/Dave Holland」のベースのデュオで、アルバム「Up and Down」に収録されているこの曲が私のお気に入りである。

「ミルチョ・レヴィエフ」。1937年12月、旧共産圏ブルガリア生まれ。1960年にブルガリア国立音楽院卒業という、クラシックにベースを持つJAZZピアニスト。1965年にモントルー・ジャズ・フェスティバルで、自身のバンドが、ベスト・ヨーロピアン・ジャズ・グループに選ばれたが満足せず、東西冷戦のまっただ中、1971年彼はJAZZのため、音楽のため、家族も祖国も捨てて、アメリカに渡った。雪の中を丘に向かって続く一本の道。このアルバムのジャケットの絵もレヴィエフの心根を表しているようで私の好きな一枚。録音は1987年9月、東京サントリー・ホールでのライブ。(再録)

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「デイヴ・ホランド」。1946年10月生まれの、英国出身のジャズ・ベーシスト。1965年から'68年まで、ロンドンの名門「ギルドホール音楽学校」に学び、その後、ロンドンのクラブ・シーンで頭角を現したという。1968年に英国にツアーにきていた「マイルス・デイヴィス/Miles Davis」に誘われ、彼のバンドに参加し、「イン・ア・サイレント・ウェイ/In A Silent Way」や「ビッチェズ・ブリュー/Bitches Brew」のアルバムに参加。1970年には、「チック・コリア/Chick Corea」らとフリー・ジャズのバンド「サークル/Circle」を結成。さらに、1975年には「ジョン・アバークロンビー/John Abercrombie (g)」と「ジャック・ディジョネット/Jack Dejohnette (ds)」とギター・トリオ「ゲイトウェイ/Gateway」を組んでいる。初めて自己のバンドによるアルバムをリリースしたのは、1983年、それからずっと、メンバーを交代しながらバンドを維持している。目立ったプレイではなく、リズム・セクションに徹した職人気質の演奏。デュオではそれが、いぶし銀のような風合いを放つ。
  

レヴィエフ&ホランド、ヨーロッパ、クラシックに出自を持つふたりが、長くて数奇なジャズ・キャリアを経て積み重ねたものをここで全開したようにも思える。ヨーロッパへの懐古、東欧への郷愁、アメリカへの感謝が ・・・。

Up and Down

Milcho LevievM.a. Recordings



このブログでも、もう何回かアップしました。真夏にはそぐわない曲かも知れませんが、お付き合いください。「カヴァティーナ/Cavatina」。

「milcho leviev - dave holland - cavatina」 
 
          
by knakano0311 | 2014-07-30 10:11 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(2)
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Commented by reikogogogo at 2014-07-31 00:18
鹿の食害,切実な問題ですね。何時も其のあとに聞く曲、何だか心に深く感じ入ります。
Commented by knakano0311 at 2014-07-31 16:03
reikogogogo さん   正直言って鹿の食害対策としては、増えすぎた鹿を減らすしかないと思います。しかし、許可をもらうのも大変なようですし、猪とは違って、鹿肉の市場、流通がないので、駆除のコストも相当にかかるようです。
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