家を出るときは雨が降っていたが、遊びの山に着くと、ほとんど雨は上がっていた。山のあちこちから立ち登る水蒸気が、山や森を幻想的に見せてくれる。「こんな雨だから ・・・」と思っていたが、なんと14人の仲間の内、11人もが集まってきた。みんな暇なんだろうか? いやいや、仲間たちと山に入りたい思いが強いのだ。
ゆっくり登り出すと、雨上がりの森のいたるところに、いろいろな種類のきのこ(茸)が顔を出している。まるで「きのこの山」のようだ。「きのこ」のことはほとんどわからないので、もちろん手も出さないし、実際のところ多分ほとんどが「毒きのこ」であろう。しかし、こんなところに、秋の訪れと自然の豊かさを感じる。いつものように、山頂まであがると、一気に視界が開け、まだ8月だというのに、ひんやりとした風が吹きあがってきて心地よく、爽快な気分になる。天気予報では、10月上旬の気候とか ・・・・。
さて、今宵は「ルイス・ヴァン・ダイク・トリオ/Louis van Dijk Trio」。少し甘すぎるかもしれません。「ルイス・ヴァン・ダイク」といえば、「アン・バートン/Ann Burton」の傑作、「ブルー・バートン/Blue Burton」(1968年)、「バラード&バートン/Ballad And Burton」(1969年)の歌伴で素晴らしい演奏を聴かせてくれたオランダのピアニスト。
1941年、アムステルダム生まれの71歳、このお方もご長寿ピアニストに入れてもいいくらいの十分なお歳。1959年、18歳で「アムステルダム音楽院」に入学、他の欧州ジャズ・ピアニストと同様、クラシック・ピアノを学んだ。程なくしてジャズに出会い、ジャズに傾倒し独学でジャズの理論をマスターし、19歳にルースドレヒトのジャズ・コンクールで優勝、衝撃のデビューを果たすと一躍トップピアニストの地位を得たという。
「アン・バートン」の歌伴のイメージが強く、なかなか彼自身のトリオでのアルバムを聴くモチベーションは起きなかったのだが、上質のBGMと割り切ってしまえば、スタンダード中心の選曲と上品な演奏が聴ける「バラード・イン・ブルー」、「おもいでの夏」はおススメ。
バラード・イン・ブルー
ルイス・ヴァン・ダイク・トリオエムアンドアイカンパニー
「The Shadow of Your Smile - Louis van Dijk Trio」
夏ももう終わり ・・・。
おもいでの夏
ルイス・ヴァン・ダイク・トリオ / エム アンド アイ カンパニー
「Louis Van Dijk Trio - A Lovely Way To Spend An Evening」
2曲いずれも「アン・バートン」のアルバムで、歌伴をした曲である。聴き比べてみるのも面白いかも ・・・。