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大屋地爵士のJAZZYな生活

三九郎の記憶

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「小正月の火祭り」を松本地方では「三九郎(さんくろう)」と言う。正月松の内が開けたあと、子供たちが家々を周り、門松や注連飾りなどを集め、近くの田んぼに長い竹とでピラミッド状に組んだ小屋を建て、子供たちはその中で餅を焼いたりしながら一日遊ぶのである。そして私の記憶では、1月14日の夜だったと思うが、小正月にその小屋を焼くのである。この行事は、ここ関西地方を始め、全国的で「どんど焼き」と呼ばれて広く行われているようですが、関西の一部では、「とんど焼き」、「左義長」などとも呼ばれています。

なぜか故郷松本では「三九郎(さんくろう)」と読んでいた。「三九郎」の日には、正月の飾り物、縁起もの、書き初めなども持ち寄って焼くのであるが、とりわけ、かって養蚕が盛んであった松本地方では、家に飾ってあった柳の枝に刺した繭に見立てた団子、「繭玉(まゆだま)」あるいは「繭団子」と呼んだと思うが、それを持ってきて「三九郎」の火であぶって食べる風習がある。団子を焼いて食べると、その年は無病息災でいられるという言い伝えからである。子供たちだけで、自由に小屋の中で遊べるこの行事が待ち遠しかったことを覚えている。

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それともう一つ、この時期、1月上旬行われるのが、「飴市(あめいち)」。「飴市」の始まりは、今から約400年以上前にさかのぼるという。戦国時代、今川、北条両氏により、塩の供給を断たれ困っている敵将の「武田信玄」に「上杉謙信」が、越後から信濃経由で塩を送り、この塩が松本の地に届いたのが永禄11年(1568年)1月11日だという。いわゆる「敵に塩を送る」の故事を記念して「塩市」が始まり、いつしか「飴市」になったと言い伝えられている。その時に牛を繋いだといわれる「牛つなぎ石」が、現在でも市街の中心部には残っている。正月明け、真冬のお祭り。家族みんなで飴やダルマを買いに街にでる。厳しい寒さや、正月で家の中にこもりがちな子供たちにとっては、この二つの祭りは、年の明けとともにやってくる嬉しい行事であった。 (写真はいずれもNETより拝借)

そんなことを思い出しながら、明日は今年最初の弾丸帰省、天候を気にしながら、雪国に向けて車を走らせる。

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さて、今宵のお久しぶり歌姫は、「リザ・ヴァーラント/Lisa Wahlandt」。アルバムは、「ハートに火をつけて/原題;Stay a while ~ A Love Story in 9 Songs」。このアルバムを思い出したのは、よくお邪魔するブログに、「ウォルター・ラング・トリオ」が紹介され、それで思い出したからである。

「リザ・ヴァーラント」。ドイツを代表するジャズ・シンガーとなったという彼女は、ドイツ南部のバイエルンで生まれた。アコーディオン奏者だった父を持つ「リザ・ヴァーラント」は幼少の頃から様々な音楽に触れ、人前で歌うことが好きな子だったという。高校時代はアマチュア・バンド活動もしたが、卒業後OLとして働くも、音楽への夢断ち難く、オーストリアの音楽院で本格的にジャズの勉強をする。特にブラジル音楽からは多大な影響を受け、「アストラッド・ジルベルト/」や「スタン・ゲッツ/」に捧げたアルバムやボサノヴァ・アルバムをリリースし高い評価を得たのち、2003年、初の彼女名義のアルバム、「マレーネ/Marlene」がリリース。

Marlene

Lisa Wahlandt / Finem



そして、「ハートに火をつけて」は、彼女にとって6枚目のアルバム。ロリータ・ボイスといっていいでしょう、そんなリザが歌うのは、アルバム・タイトルにもなっている「ドアーズ/The Doors」の「ハートに火をつけて/Light my fire」や、「ローリング・ストーンズ/The Rolling Stones」の「As tears go by(涙あふれて)」、「ビートルズ/The Beatles」の「Here there and everywhere」などのロック/ポップス・カヴァーである。そしてドイツを代表するピアニスト、「ウォルター・ラング」率いるピアノ・トリオがサポート、リリカルなピアノがリザのボーカルをひきたてる。

ハートに火をつけて

リザ・ヴァーラント+ウォルター・ラング / ミューザック



「Lisa Wahlandt-Here,There And Everywhere」

          

同じ歌かと耳を疑うように驚いたのは2曲、一つはシューベルトの歌曲「おやすみ/Gute Nacht」をこんなにJAZZYなバラードとして歌ったこと。もう一つは、パワフルな強い女のイメージで「グロリア・ゲイナー/Gloria Gaynor」が絶唱して世界的に大ヒットしたあのディスコ・チューン「恋のサヴァイヴァル/I Will Survive」。囁くようにまるで180度転換した歌い方で耳と心をくすぐる。

「Lisa Wahlandt - I will survive」

          
by knakano0311 | 2015-01-19 23:34 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Trackback | Comments(0)
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