空港となれば定番のピアノ・トリオ・アルバムがある。「ジャンボ機」がアルバム・ジャケットを飾り、名盤とも呼ばれるオランダ出身の「ピム・ヤコブス/Pim Jacobs」率いるピアノ・トリオの演奏で、「カム・フライ・ウィズ・ミー/ Come Fly With Me」。1982年録音である。軽快にスイングするピアノ・トリオ。引っ掛かったり、いやみなところが何一つなく、心地よいリズムに、安心して全身を委ねることができる。私が選ぶヨーロピアン・ピアノ・トリオの名盤の一つである。1934年生まれ、1996年に惜しくも他界したため、日本ではあまり知られることのなかったピアニストであった。そして、この「ピム・ヤコブス」の奥さんが、「アン・バートン/Ann Burton」と実力・人気を二分したオランダの歌姫、「リタ・ライス/Rita Reys」であることもよく知られている。