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大屋地爵士のJAZZYな生活

伐採後の後始末も大事な作業なのです

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春近し。我が遊びの山でも、日当たりの良い場所では、「アセビ(馬酔木)」が咲き始めた。「アセビ」は、その葉を煎じて殺虫剤に利用されるほどの毒性を持つため、鹿は食べない。奈良公園付近一帯は、「アセビ」の名所なのはこのためである。しかも、常緑広葉樹であるため、冬になっても枯れずに繁茂するので、我々の森の保全活動では、間伐対象の木の一つともなっている。

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炭焼きは終わったが、クヌギの再生林の後始末、林床整備をずっと続けている。クヌギの再生林の斜面には、炭材として使う窯木を降ろしたあと、大量の不要な枝や雑木の玉木などが散乱している。それらを片付け、地面に十分に陽が当たるようにしないと、今後10年かかってクヌギ林として育てる台場クヌギの新しい芽が生育しない。また、伐採された後の山に、再び多様な草花、それに連鎖するいろいろな虫や生物が戻ってくるといった多様性に満ちた里山の保全のためにも、この後始末は重要な作業なのだ。猫の目天気、昨日とは一転した時折小雪も舞う寒さの中で、ひたすらに林床整備をする。この片付けた枝や雑木は、チップ化され、堆肥や腐葉土となって再び森に返される。


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さて、今宵じっくり聴くのは、「泣きのサックス」の名手。といっても、その昔、一世を風靡した「サム・テイラー/Sam Taylor」ではありません。「スコット・ハミルトン/Scott Hamilton」。フュージョン全盛の70年代後期に、極めてオールド・ファッションなスタイルで登場した。この二十歳をすぎたばかりの若いテナー・サックス奏者に、当時のジャズ・ファンは一様にびっくりしたものだ。

1954年、ロードアイランド州プロビデンス生まれ。熱心なジャズ・ファンだった父の影響で、家にあった「コールマン・ホーキンス/Coleman Hawkins」や「レスター・ヤング/Lester Young」等のアルバムを聞いて育ったという。子供の頃から、ピアノ、クラリネットを習い、17歳でテナーサックスに転向。20歳になる頃にはもう相当なテクニックを身につけた。

1976年8月に22歳でニューヨークに移り、またたく間に注目されたハミルトンは、「コンコード・レーベル」から初リーダー作がリリースされ、一躍ジャズ・シーンの寵児となるのだった。以後、今日までそのスタンスを変えずに、第一線での演奏活動を送っている。

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彼の真骨頂は、「バラード唄い」。「泣きのサックス」です。英語では、「saxophone balladeer」と評されているようです。「ベン・ウェブスター/Ben Webster」のような深い響きと歌心も魅力。かくいう私は一度だけ彼の演奏を生で聴いたことがあるのです。

収録曲のほとんどが、そんな泣き節、ムーディなバラードというアルバムが、この「Nocturnes & Serenades」。聴き手を一気に30年代へとタイム・スリップ させてしまうような、夜に似合う歌心いっぱいの大人の雰囲気。パーソネルは、「Scott Hamilton - tenor saxophone」、「John Pearce - piano」、「Dave Green - bass」、「Steve Brown - drums」。

Nocturnes & Serenades

Scott Hamilton / Concord Records



その中から泣き節たっぷりの3曲を ・・・。。

「Autumn Nocturne - Scott Hamilton」

          

「Scott Hamilton - Serenade In Blue」

          

「Scott Hamilton - You Go To My Head」

          


 
by knakano0311 | 2015-03-06 13:37 | 炭焼き小屋から | Comments(0)
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