久しぶりの、「60歳過ぎたら聴きたい歌」は、「フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ/For Once In My Life」。「生まれて初めて」、「人生でたった一度の」などという意味のスタンダード・ナンバー。この曲は、「ロナルド・ミラー/Ron Miller」作詞、「オーランド・マーデン/Orlando Murden」作曲で、1965年に作られた曲である。1966年に「トニー・ベネット/Tony Bennett」が歌ってヒットし、1968年には「スティーヴィー・ワンダー/Stevie Wonder」が歌ったものが、やはり大ヒットした。「フランク・シナトラ/Frank Sinatra」、「サミー・デイヴィス・ジュニア/Sammy Davis Jr.」、「カーメン・マクレエ/Carmen McRae」、「ナンシー・ウイルソン/Nancy Wilson」といった名だたる実力派ジャズ・シンガーに歌われ、すっかり代表的なスタンダード・ナンバーになっている。
【 For Once In My Life 】 作詞:Ronald Miller 作曲:Orlando Murden
「♪ For once in my life 生まれて初めて巡り会えた
I have someone who needs me 僕を必要とする人に
Someone I've needed so long ずっと探し求めていたんだ
For once, unafraid, もう今までのように怖くはない
I can go where life leads me どんな人生が待っていようと
And somehow I know I'll be strong なぜか強くなれる気がする
For once I can touch 生まれて初めて触れることができた
what my heart used to dream of いつも心のなかで夢見ていたものに
Long before I knew ずっと前からね
Someone warm like you 君のように温かい人なら
Would make my dreams come true きっと僕の夢を叶えてくれる
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For once, I can say, 生まれて初めて はっきり言える
this is mine, この愛は僕のもの
you can't take it 君でさえも奪うことなんかできない
As long as I know I have love, 僕が愛してるかぎりは
I can make it 僕はこの愛をきっと実らせて見せるよ
For once in my life, 生まれて初めて巡り会えたんだ
I have someone who needs me 僕を必要としてくれる人に ♪」
この曲、音域の広い曲なので、どちらかというと張りのある絶唱型のシンガー向きで、ソフトでハスキーなシンガーには向いていないので、ほとんど歌っていないという。そんなことはないでしょう、それは偏見でしょうと、思い出したのがスウェーデン美女シンガーの「スス・フォン・アーン/Suss von Ahn」が歌うボッサ・テイストの「For Once in My Life」。「Feel Sweden」というボッサのコンピ・アルバムに入っていたのだが、これがいたく気にいっていた。