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大屋地爵士のJAZZYな生活

初夏の収穫

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定例の山作業を終え、「ヤマモモ(山桃)」を採りに行く。公園には、「ヤマモモ」の木が多くあるが、今熟れ始めており、今週末あたりが採り頃である。他のクラブがやっている食育イベントのための採集であるが、おすそ分けとして頂く。ジャムとジュース作りにと妻からも頼まれていたこともあり、その爽やかな味が楽しみ。
  
「ヤマモモ(山桃)」。和名の由来は、山に生え「モモ」のような果実をつけることからつけられたといい、古代から和歌などにも詠まれたようである。山での初夏のおいしい収穫。

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さて、初夏の音楽のおいしい収穫もありました。ブログ友「風呂井戸」さんから紹介され、はじめて聴いたピアニスト、「ニコライ・ヘス/Nikolaj Hess」である。北欧ジャズピアノ特有の静謐、憂愁、透徹、陰翳 ・・・ などの形容詞を一手に集めたような心に深く響く音色。また私のヨーロッパ・ジャズ・ピアニストのページが一枚増えた。

「ニコライ・ヘス」。1967年、デンマーク生まれのジャズ・ピアニスト/作曲家/レコードプロデューサー。米ニューヨークとデンマーク・コペンハーゲンを拠点に活動する異才ジャズ・ピアニスト。「コペンハーゲン・リズミック・コンサバトリー」准教授。「デンマーク王立音楽院」客員教授でもあるという。1990年、「ヨーロッピアン・ベスト・ジャズピアニスト賞(アンダー25)」をはじめ、受賞も多数だという。

2014年に初来日し、今年3月も新アルバムを引っさげて来日、各地をツアーしている。その新アルバムが、「ラプソディ ~ ハンマースホイの印象 ~/Rhapsody ~ Impressions of Vilhelm Hammershøi ~」(2016)。同じデンマーク出身で、「静寂の画家」と称される「ヴィルヘルム・ハンマースホイ/Vilhelm Hammershøi」をテーマにしたアルバム。

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ハンマースホイは、私は疎いが、19世紀末のデンマークを代表する画家だそうだ。その絵は、音のない世界に包まれるような静けさにあふれているという。2015年秋、ニューヨークで開催された「ヴィルヘルム・ハンマースホイ展」で、ヘスは「デンマーク国立美術館」の依頼で、「Impressions of Vilhelm Hammershøi」というピアノ・ソロ・コンサートを開催。このアルバムは本作は、そのコンサートを下敷きとして制作され、ハンマースホイからインスパイアされたオリジナル曲や「デューク・エリントン/Duke Ellington」、「ボブ・ディラン/Bob Dylan」、「チャーリー・チャップリン/Charles Chaplin」らのカヴァー曲で、ハンマースホイの無音の絵を音楽で表現しているという。

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レコーディング・メンバーは、「ニコライ・ヘス(p)」のほか、「ポール・モチアン・バンド/Paul Motian Band」でも活躍した、「アンダース・クリステンセン/Anders Christensen (b)」、実弟の「ミケル・ヘス/Mikkel Hess (ds)」、ゲストに迎えたパーカッション奏者、「マリリン・マズール/Marilyn Mazurm (perc)」。そして録音は、あのECMによく登場するオスロの「レインボースタジオ」専属技師の「ヤン・エーリク・コングスハウグ/Jan-Erik Kongshaug 」によってマスタリングされた。

曲の構成を見ると、オリジナル曲に「草地」「湿地」「雲」といった題が与えられ、「デューク・エリントン」、「ボブ・ディラン」のカバーを織り交ぜているところを見ると、「静謐」一辺倒ではなく、北欧の民族的多様性や響きを表現したかったのであろうことが、曲を聴いてもわかる。そこに、「マリリン・マズール」のパーカッションが効果的に効いている。

Rhapsody

Nikolaj Hess feat.Marilyn Mazur / SPACE SHOWER MUSIC



アルバム・タイトルにもなった「I Hear a Rhapsody」。

「I Hear a Rhapsody - Nikolaj Hess, Marilyn Mazur, Mikkel Hess, Anders Christensen」

          

「デューク・エリントン/Duke Ellington」作曲になる「African Flower」。


「African Flower - Nikolaj Hess feat. Marilyn Mazur」


          

 

 
by knakano0311 | 2016-07-02 09:03 | 音楽的生活 | Comments(0)
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