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大屋地爵士のJAZZYな生活

九月の花、九月の歌(3) ~ September 13 ~

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「ツルハナナス(蔓花茄子)」。園芸店で、「ヤマホロシ(山保呂之)」の名で流通することがありますが、「ヤマホロシ」は、似ているが、日本に自生する種で、この名前は間違いだという。確か園芸店で求めたときは、「ヤマホロシ」の名札がついていたが ・・・。いずれにせよ、初夏の頃から今まで咲いて、長い間目を楽しませてくれた。

今宵は、リオ・オリンピック、リオ・パラリンピックにちなんで、ブラジルの「九月の歌」を ・・。「フュージョン」はおろか、「クロス・オーヴァー」という言葉さえ存在しない時代に世界の音楽シーンを席巻した風雲児とそのアルバムがあった。風雲児とは、「デオダード/Deodato」、そのアルバムとは、1973年にCTIよりリリースされた歴史的な一枚といっても過言ではない、「Prelude(邦題:「ツァラトゥストラはかく語りき)」。

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「エウミール・デオダート/Eumir Deodato de Almeida」。1942年生まれ。1964年、ブラジルでデビューした後、1967年頃からジャズレーベルCTIなどでアレンジャーとして、数々のアルバムの製作に携わる。そんなキャリアを積んだ後、1973年には、「デオダート」名義で、あのアルバム「Prelude」を発表した。クラシック作品をジャズ・テイストにアレンジした「Prelude(ツァラトゥストラはかく語りき)」は大ヒット。彼は一躍時代の寵児となった。1973年に発表した、「ジョージ・ガーシュウィン/George Gershwin」の「ラプソディー・イン・ブルー/Rhapsody in Blue」のカバーを含んだ「デオダート2/Deodato2」も大ヒットした。2001年には15年ぶりにコンサートを中心にソロ活動を始め、2008年8月には、「コットンクラブ東京」にて来日公演を果たした。

「Prelude」の中に収録されている「September 13(九月十三日)」という曲を「九月の歌」として取り上げてみます。「九月十三日」、この日になにか特別な意味があるのでしょうか? このアルバムが録音されたのが、1972年の9月12日から14日にかけての3日間。曲は前から出来ていたが、タイトルは決まっていなかったこの曲に、録音した日の「九月十三日」というタイトルを与えたという説がある。

ツァラトゥストラはかく語りき

デオダート / キングレコード



「Deodato - September 13」

          

ブラジルついでに、もう1曲。アルト・サックス奏者「リー・コニッツ/Lee Konitz」のアルバム、「ブラジリアン・セレナーデ/Brazilian Serenade」(1996)から、「September」。

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1927年、シカゴ生まれのアルト・サックス奏者で、50年代において「チャーリー・パーカー/Charlie Parker」の後を追わなかった数少ないアルト・サックス奏者。「クール」と呼ばれる独自のサウンドで、「ソニー・ロリンズ/Sonny Rollins」らと並び、いまだ現役として演奏を続けている数少ないジャズ巨匠のひとり。しかし、コニッツが「クール」だったのは、せいぜい50年代初頭までで、その後は次第にアルトの音色も温かみを増しているという。ロマンティックにパッション溢れる「Wave」、「Dindi」、「Meditation」など、ボッサ・クラシックを聴かせてくれる。タイトル曲「Brazilian Serenade」は、コニッツの、「September」は、トランペットの「トム・ハレル/Tom Harrell」の曲。

ブラジリアン・セレナーデ

リー・コニッツ / ヴィーナス・レコード



「Lee Konitz - September」

          

  


  
by knakano0311 | 2016-09-13 11:29 | 音楽的生活 | Comments(0)
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