さて、ちょっと変わったところで、8人編成、オクテット(Octet)の紹介です。イタリアのベーシスト、「ロベルト・マテイ/Roberto Mattei」率いる「ロベルト・マテイ・8テット/Roberto Mattei 8TET」。クラシックのジャズ・アレンジは、古くは、「モダン・ジャズ・カルテット/Modern Jazz Quartet(MJQ)」、「スウィングル・シンガーズ/The Swingle Singers」、「ジャック・ルーシェ/Jacques Loussier」、「オイゲン・キケロ/Eugen Cicero」など数多くあるが、このオクテットはその逆で、ジャズのクラシック・アレンジに近い。
「ロベルト・マテイ」。ホームページにバイオグラフィが載っているが、イタリア語でさっぱりわからん。かろうじてわかったことは、1971年生まれで、幼少の頃、クラリネットを習い始め、クラシック音楽の道に進んでいったということくらい。2009年に「ロベルト・マテイ・8テット」を結成し、2010年には、紹介する「A time remembered」(直訳すれば「追憶の時間」の意味か)をリリースした。
このオクテットのCDにどうして関心を持ったかというと、一つには、ピアニストに「ロベルト・オルサー/Roberto Olzer」の名があったこと、二つ目は、このアルバムに「A personal tribute to Bill Evans」とあったことである。なるほど8曲のうち6曲が、エヴァンスの曲。