さて、春を感じさせる歌、月並みですが、「It might as well be Spring(春の如く)」。1945年、映画「State Fair」のために、「オスカー・ハマースタイン2世/Oscar HammersteinⅡ」が作詞、「リチャード・ロジャース/Richard Rodgers」が作曲した有名なスタンダード・ナンバー。歌詞を見ると、「春の歌」というよりは、不定愁訴というか、春の訪れに浮かれたような落ち着かない乙女心を歌った、「春のような季節の歌」とでもいった方がいいかもしれません。歌詞だけ見ると、ひょっとしたら、「花粉症の歌」か ・・・。
【 It might as well be Spring 】
「♪ I'm as restless as a willow in a windstorm 強風に揺れる柳のように落ち着かないし
I'm as jumpy as a puppet on a string 操り人形のように飛び跳ねたりして
I'd say that I had spring fever 春風邪にでも罹ってしまったのかしら
But I know it isn't spring 今は春ではないってことは分かっているけれど
I am starry eyed and vaguely discontented, 物思いに耽ったりしてイマイチの気分
Like a nightingale without a song to sing まるで歌を忘れたナイチンゲールのよう
Oh why should I have spring fever どうして春風邪なんかに罹ってしまったのかしら
When it isn't even spring... まだ、春ではないっていうのに
数あるカバーの中で、今日の私のチョイスは、パートナーとのおしどりコンビで名高い二つのカップル。まず「マリエル・コーマン/Marielle Koeman 」。トリオでサポートするのは、パートナーのピアニスト、「ヨス・ヴァン・ビースト/Jos Van Beest」。アルバム、「Between You And Me」(2004)から。