さて、今宵の歌、東と西が入れ替わって、「East of the Sun (And West of the Moon)」。でもよく考えてみると、太陽の東側で月の西側。だから夕暮れどきの位置関係ということになり、蕪村の句と同じ情景ということでしょうか。邦題は、「太陽の東」。1934年ミュージカル、「Stags at Bay(追い詰められる、進退窮まるという意味らしい?)」で使われた曲で、当時、まだ大学2回生だった「ブルックス・ボーマン/Brooks Bowman」の作詞作曲だという。
【 East of the Sun (And West of the Moon) 】 by Brooks Bowman
「♪ East of the sun and west of the moon 太陽の東側で月の西側
We'll build a dream house of love dear そんなところにふたりの家を建てたいわ
Close to the sun in the day 日中はお日様に近く
Near to the moon at night 夜はお月様に近いから
We'll live in a lovely way dear そこで二人で暮らしましょうよ
Sharing our love in the pale moonlight 青く輝くお月様の下で愛を交わしながら
Just you and I, forever and a day そう、あなたと私だけ、そんな日がずっと続く
Love will not die; we'll keep it that way 愛は終わらないわ そんな風にずっと続けるの
Up among the stars 星空の彼方にすばらしい音楽に満ち調和がとれた
we'll find a harmony of life to a lovely tune 人生を見つけることができるでしょう
East of the sun and west of the moon dear ねえあなた、太陽の東側、月の西側よ
East of the sun and west of the moon 太陽の東側、月の西側で暮らしましょうよ ♪」
さて、「East of the sun (and west of the moon)」。歌うディーヴァは「ダイアナ・クラール/Diana Krall」。大変な金髪美人で、ピアノも上品で上手く、歌も上手い。そして、顔に似合わないその低いオヤジ声。そんなアンバランスな魅力もあって、そのデビューは衝撃的だった。デビュー5作目のアルバム、「When I Look In Your Eyes」(1999)にも収録されているが、今宵は、「ライヴ・イン・パリ/Live In Paris」(2002)から。ダイアナが最も輝いていた時代のアルバム。