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大屋地爵士のJAZZYな生活

雨の日にはジャズを聴く (1) ~ 最後はまた雨ね ~

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 「雨の日と月曜日はジャズを聴く」。 「レイニー・アフタヌーン」。そんな「雨」と「ジャズ」を結びつけたタイトルのコンピ・アルバムがいくつもあるほど、雨の日にはジャズが似合うかもしれない。「雨ジャズ」。そんなカテゴリーもあるようだ。「雨の日にはジャズを聴く」と題して、すこし「雨ジャズ」を続けてみます。

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 「雨ジャズ」といえば、私は真っ先に、「アン・バートン/Ann Burton」の「Here's That Rainy Day」が頭に浮かびます。就職してからしばらく音楽やJAZZから離れていた時期があったが、それを引き戻し、女性ジャズ・ボーカルの魅力に目覚めさせてくれたのが、「アン・バートン」の2枚のLP、「ブルー・バートン/Blue Burton」(1967)、「バラード・アンド・バートン/Ballads & Burton」(1969)であった。「ルイス・ヴァン・ダイク・トリオ/The Louis Van Dyke Trio」をバックにしっとりと歌う大人の雰囲気に聴き惚れ、女性ジャズ・ボーカルを聴き始めたのである。

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 「アン・バートン/Ann Burton」は、1933年、オランダのアムステルダムの生まれ。プロ歌手になってから、ある日、「ビリー・ホリディ/Billie Holiday」のレコードを聴いて感動し、ホリディのように自分自身の歌の世界を持ち、それを歌っていこうと決心したという。厳しい難しい道を歩みだし、経済的には恵まれなかったが、自身の納得できる歌だけを歌っていた。1989年惜しくも死去。 享年56歳であった。死して29年、いまだに人気のある女性ボーカル。

 この時期になると決まって聴くのが、彼女の歌う「雨ジャズ」の定番曲、「Here's That Rainy Day」。「失恋した日には決まって雨が降る」、そんな意味でしょうか。1953年、作詞「ジョニー・バーク/Johnny Burke」、作曲「ジミー・ヴァン・ヒューゼン/Jimmy Van Heusen」。

【 Here's That Rainy Day 】

「♪ Maybe I should have saved   ちょっとくらいは残しておくべきだったかもしれない
   Those left over dreams     叶えられなかった夢を
   Funny, but here’s that rainy day 不思議ね、こんな日に限って雨が降る

  Here’s that rainy day they told me about 「人生雨の日だってある」と人は言う
  And I laughed at the thought      でも「そんなことってある?」と笑い飛ばしてきた
  That it might turn out this way     それが結局こんな結果を招いてしまったの

  Where is that worn-out wish   陳腐だと思って捨ててしまった 
  That I threw aside         あの想いはどこへ行ったの
  After it brought my lover near?  彼を間近に感じたのに捨ててしまったあの想いは

  Funny how love becomes a cold rainy day 不思議ね どんな恋も最後は冷たい雨になる
  Funny that rainy day is here         不思議ね 今度もまた雨ね ・・・ ♪」 
  
           

バラード・アンド・バートン

アン・バートン / SMJ



「Ann Burton - Here's That Rainy Day」

          

 「アン・バートン」には、「雨の日と月曜日は/Burton For Certain」というアルバムがある。3度目の来日の際に録音されたアルバムで、「カーペンターズ/Carpenters」が1971年に発表し、ヒットした曲が、アルバムタイトルになっている。このアルバムのデザイン、写真を手がけたのが、ジャズ写真家、「阿部克自」氏。デザインを手がけたレコードは7000枚を超すというが、惜しくも2008年9月に他界してしまった。最近のニュースで、「ビートルズ」が1966年6月、初来日したときの写真の撮影を委託され、その時の大量の未公開写真が発見されたと報じられていた。

  雨の日に聴く「アン・バートン」。2曲目は、二人を偲んで、「雨の日と月曜日は/Rainy Days And Mondays」。

【 Rainy Days And Mondays (雨の日と月曜日は)】
                  作詞・作曲 P.Williams/R.Nichols

「♪ Talking to myself and feeling old  独り言を呟いて、ちょっと老けたかなと感じる
   Sometimes I'd like to quit       もう終わりにしたいと思うけど
   Nothing ever seems to fit        自分らしいことも見つからなくて

   Hangin' around,                ウロウロしたり、
        nothing to do but frown     しかめっ面しかすることがなくて
   Rainy days and Mondays          雨の日と月曜日は
        always get me down        いつも気が滅入るの

   What I've got they used to call the blues こんな感じを憂鬱(ブルース)というのね
   Nothing is really wrong           何かが間違っているわけじゃないんだけど
   Feeling like I don't belong         なんとなく違和感があるの
  
   Walking around                 孤独なピエロみたいに
         some kind of lonely clown   ただ歩き回って
   Rainy days and Mondays          雨の日と月曜日は
         always get me down       いつも気が滅入るの

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・         ・・・・・・・・・・・・・   ♪」

雨の日と月曜日は

アン・バートン / MUZAK,INC.



「Ann Burton - Rainy Days And Mondays」

          





 
by knakano0311 | 2018-06-21 18:08 | 音楽的生活 | Comments(2)
Commented by maya653 at 2018-06-22 10:57
いいですね、アン・バートンのRainy Days・・
しっとりと心に沁みます。
Commented by knakano0311 at 2018-06-22 14:32
maya653 さん  もう40年も前のアルバムで、LPレコードからCDに変わってしまいましたが、私にとってエバーグリーンなアルバム、歌唱です。
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