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大屋地爵士のJAZZYな生活

雨の日にはジャズを聴く (2) ~ あの夜の雨は ~

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 デビュー当時からずっと気にかかり、注目してきたシンガー・ソングライターがいる。「メロディ・ガルドー/Melody Gardot 」。彼女の作る歌は、静かでクールな中に熱いソウルの感じられ、聴く人の心に響く。そんな彼女の歌に、「The Rain」という曲がある。今宵は、この歌をじっくりと聴く。アルバムは、2作目「マイ・オンリー・スリル/My One and Only Thrill」(2009)。

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「メロディ・ガルドー」。1985年生まれ、フィラデルフィア出身のシンガー・ソングライター。16歳の頃、ピアノ・バーでアルバイトとして歌い始めたという。しかし、19歳の時、自転車で帰宅途中、交通事故に遭い、背骨を含む数箇所の複雑骨折、神経、頭も怪我をするなどの瀕死の重傷を負い、一年間寝たきりの生活を余儀なくされ、しかも生涯後遺症として背負った視覚過敏より、サングラスを手放せなくなる。リハビリとして医者に音楽セラピーを勧められ、曲を書き始める。病室でみずから録音した6曲入りのEP、「SOME LESSONS:The Bedroom Sessions」を2006年に発表。

 その後、フィラデルフィアを中心にフェスやライヴにも出演し、静かな中に熱いハートの感じられる彼女の音楽はたちまち評判となり、2006年にインディーズからリリースしたアルバムも話題となり、やがて、ユニバーサルと契約し、「Worrisome Heart(意味;くよくよする心)/邦題;夜と朝の間で」が世界デビュー・アルバムとして2008年8月にリリースされた。

 類稀なる才能の持ち主として絶賛された彼女、ビジネス・ウィーク誌は評していわく、「トム・ウェイツの詩に出会ったビリー・ホリディ・・・、或いはニーナ・シモン、初期のリッキー・リー・ジョーンズ、コール・ポーターの洗練さすら思い起こさせる・・・。」 

 このアルバム、ボーナス・トラックを含む全13曲は、「虹の彼方に」を除いて、すべて「メロディ・ガルドー」自身の作品。壮大なストリングスをバックに、ジャズやブルーズなどの音楽ジャンルの壁を軽々と超え、歌い上げる。

【 The Rain 】 by Jesse Harris / Melody Gardot

「♪ The rain, the rain           雨、雨
  Rain came down in sheets that night  雨はあの夜のシーツにも落ちてきた
  And you and I stared out to the left and to the right  私たちは驚いて右往左往したね
  Rain came down and cursed,            雨が私たちを呪い
          seemed to laugh at us       嘲笑っているようにも思えたんだ
  Still daylight                  まだ昼間なのにと

  The clouds, the clouds          雲、雲
  Clouds raced all across the autumn sky  雲は秋の空を駆け抜けるように流れていった
  And you and I fumbled for         私たちはどうやって別れようかと
        a way to say goodbye     お互いに手探りをしていたね
  Strangers weren't we           でも私たちはもう見知らぬ他人にはなれない
  Scared to look into each other's eyes?  怯えながらお互いの瞳の中を見つめ合った

  Strangers weren't we           でも私たちはもう見知らぬ他人にはなれない
  Scared to look into each other's eyes?  怯えながらお互いの瞳の中を見つめ合った ♪」


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My One and Only Thrill

Melody Gardot / UCJ



「Melody Gardot - The Rain」

          
by knakano0311 | 2018-06-22 10:09 | 音楽的生活 | Comments(0)
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