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大屋地爵士のJAZZYな生活

雨の日にはジャズを聴く (5) ~ 雨の囁きが聴こえる ~

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 ショパンの前奏曲「雨だれ」を例に出すまでもなく、「雨」を表現するのに、ピアノはなんとなくふさわしいように思える。ということで、今宵は雨を奏でるピアノから。

 まずは、大御所でしょうか、「ビル・エヴァンス/Bill Evans」です。1973年、「郵便貯金ホール」で行われたコンサートのライブ・アルバム、「The Tokyo Concert 」(1973)から、「Yesterday I Heard the Rain」。

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The Tokyo Concert, Live
ビル・エヴァンス/Bill Evans
Ojc



「Bill Evans - Yesterday I Heard the Rain [Live] 」

          

 「Yesterday I Heard the Rain」。この美しいタイトルをもつ曲には、詩がつけられている。邦題「雨のつぶやき」。メキシコの作曲家、「アルマンド・マンザネロ/Armando Manzanero」が1967年に作ったボレロ、「Esta Tarde Vi Llover(今日の午後、雨が降るのを見た)」が原曲だそうで、「今日の午後、雨が降るのを見た。人々が駆け去るのを見た。歌っている海を見た。でもどこにも君の姿はなかった」という詩だという。このボレロに、「ジーン・リーズ/Gene Lees」が英詩を付けたところ、アメリカでも大ヒットし、多くのアーティストたちにカバーされるようになったという。そんな美しいバラード。

【 Yesterday I Heard the Rain 】  by Gene Lees / Armando Manzanero

「♪ Yesterday I heard the rain whispering your name 昨日の雨は君の名を囁いていた
  Asking where you’d gone    君はどこへ行ってしまったのかと
  It fell softly from the clouds   雨は雲から優しく
  On the silent crowds      無言で歩く人々の上に降り
  As I wandered on        僕はその中を彷徨っていた

  Out of doorways black umbrellas   路上に行き交う黒い傘
  Came to pursue me         僕を追いかけるようにやってきては
  Faceless people             通りすぎていく顔のない人々
  As they passed were looking through me  通りすがりに僕を見るけど
  No one knew me             誰ひとり僕は知らない

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」

 こちらも大御所、「トニーベネット/Tony Bennett」。スペインを代表する人気歌手で、すでに合計18個ものグラミー賞を受賞しているという、「アレハンドロ・サンス/Alejandro Sanz」とのデュエット。2作目のデュエット・アルバム、「デュエッツ II/Duets II: The Great Performances」(2012)から。ちなみに、「Duets I」(2006)は、彼の80歳の記念に、「Duets II」は、85歳の記念に録音されたというから驚きです。

デュエッツII

トニー・ベネット / SMJ



「Yesterday I Heard the Rain (from Duets II: The Great Performances) 」

          

 「スティーブ・キューン/Steve Kuhn」のピアノからも。ヴィーナス・レコードの印象は、イマイチだったけど、ECMなどに全く違う印象のアルバムを残している。「ジョーイ・バロン/Joey Baron (ds)」、「デヴィッド・フィンク/David Finck(b)」とのトリオ・アルバム、「リメンバリング・トゥモロウ/Remembering Tomorrow」(1995)から「The Rain Forest」。

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リメンバリング・トゥモロウ/Remembering Tomorrow
スティーブ・キューン/Steve Kuhn
Ecm Import



 アップがありませんでしたので、ECMですが、フルートを加えた別メンバーでのカルテット演奏、「Motility」(1977)から、「The Rain Forest」 ・・・。

「The Rain Forest ー Steve Kuhn」

          
by knakano0311 | 2018-06-26 09:56 | 音楽的生活 | Comments(0)
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