さて、雨の世界一周音楽紀行とまいります。スタートはパリから。最近、活動拠点がパリに移ったようであるが、オーストラリア、メルボルンを拠点に活躍するピアノ弾き語りの女性歌手、「サラ・マッケンジー/Sarah McKenzie」の歌う、「Paris in the Rain」。サラが現在住んでいるパリをテーマにしたオリジナル曲を、アルバム・タイトルとした「Paris In The Rain」(2017)から。フランス語はさっぱりなので、歌詞は割愛です。
さて、英仏海峡を超えて、ロンドンへ。 独特の歌声、元祖ロリータ・ボイスの「ブロッサム・ディアリー/Blossom Dearie」が歌う、「I Like London In The Rain」。そうですかね。霧雨みたいな雨でも、はやり傘は必要でしょう。アルバムは、「Whisper For You」(1997)から。
【 I like London in the rain 】 作詞・作曲:COUNCIL JIM/DEARIE BLOSSOM
「♪ I like London in the rain 雨のロンドンって好き
With my boots on, in the rain 雨のロンドンをブーツで歩くって好き
Feel the coolness in the air ちょっと肌寒くって
Let the rain fall in my hair 髪に雨が落ちてくるのも好き
I like London in the rain 雨のロンドンって好き
Wet umbrellas in the rain 雨に濡れた傘もね
There'll be couples arm in arm 誰かとあいあい傘で歩きたいわ
London drizzle has its charm ロンドンの霧雨ってなんて素敵なの
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」
さあ、大西洋をひとっ飛び。ニューヨークはマンハッタンです。イギリス、ロンドン生まれでちょっと異色のヴォーカリスト、「ノーマ・ウィンストン/Norma Winstone」。「ピアノの詩人」と呼ばれる、イギリス人のピアニスト、「ジョン・テイラー/John Taylor」の元妻。アルバムは、「Manhattan in the Rain」(1997)、日本企画のベスト盤、「London in the Rain」(2014)。歌詞が見当たらないので、割愛です。
パリ、ロンドン、マンハッタンときたら、雨の旅路の世界紀行、次は「東京」でしょうか。「ワン・レイニー・ナイト・イン・東京」なんて秀逸な歌謡曲もありましたが、今宵はAORの代表格、「マイケル・フランクス/Michael Francks」の歌う東京の雨の歌、「Rainy night in Tokyo」。アルバムは、「Passionfruit」(1983)。そういえば、この順番のように、パリ、ロンドン、シカゴ、ニューヨーク、東京と旅したことがありました。
「♪ Seventh of September 9月7日だったね
Remember when 覚えているかい
We met at the shrine あの時神社で会ったんだ
Your kimono looked so fine 君の着物姿が素敵だったね
Temple dancers swaying 巫女さんたちは体を揺らして
Flutes playing then 横笛に合わせて踊っていた
I was yours and you were mine そして僕らは結婚したんだ
Paul Desmond on the stereo ポール・デスモンドが流れていた
We sipped the sake very slow 僕らはゆっくりとお酒を飲み
Kissing in the candleglow キャンドルの仄めきのなかでキスをしたね
That rainy night in Tokyo あの雨の日の Tokyo の夜
そして、これはおまけ。「マイケル・フランクス」の雨の歌。「Somewhere In The Rain」。「Somewhere」をお好きなところにあててくださいう。元歌はなんと、「ユーミン(松任谷由実)」の「あの日にかえりたい」。「松任谷由実」の楽曲を、欧米のアーティストがカバーしたアルバム、「OVER THE SKY:Yuming International Cover Album」(2003年)から。
【 Somewhere In The Rain 】 English Lyrics by Michael Franks
「♪ Like blossoms in the rain 雨に咲く花のように
On a summer evening like this ちょうどこんな夏の夜だったね
I remember under unbrellas 僕は傘をさしながら
How we kissed どんな風にキスをしようかと考えていたんだ
Clouds concealed the moonlight 雲は月を隠し
Our wild hearts beating in time 僕たちの高鳴る鼓動は
Lovers in a sonnet by Shakespeare シェイクスピアの14行詩とぴったりと
Perfect rhyme 韻を踏むかのようにテンポが合っていた
After all the years すべての時が過ぎ去ったあとで
After all the songs I've sung すべての歌を僕が歌ったあとでも
I am still convinced 僕はまだ「若き日の恋は浪費」という
"Love is wasted on the young" 考えを捨てきれない
We hid from the strom 僕たちは嵐を避けるため
Under the jacaranda trees ジャカランダに木の下に逃げ込んだ
Lost in love そして恋を失った
Somewhere in the rain 雨の中で