さて今宵の曲、ブラジル音楽の巨匠、「セルジオ・メンデス/Sergio Mendes」が、「ブラック・アイド・ピーズ/The Black Eyed Peas」の「ウィル・アイ・アム/will.i.am(William Adams)」をプロデューサーに迎えたアルバム、「タイムレス/Timeless」(2006)から、「ザット・ヒート/That Heat」。といっても「ブラック・アイド・ピーズ」、「ウィル・アイ・アム」が何者かはさっぱりわかりませんが ・・・。「ブラジル音楽のメロディーとヒップ・ホップのリズムがハイブリッドに融合したサウンドが魅力」と帯に言う。
手にとった時は、「マシュ・ケ・ナダ/Mais Que Nada」、「ビリンバウ/Berimbau」などが並んでいるので、さては、「セルメン」の新アレンジ・ボッサと早合点したが、全く違った。解説に曰く、「このアルバムは、あなたの両親が慣れ親しんだセルジオ・メンデスではない。・・・」とある。全編、ヒップ・ホップのノリ。聴いた瞬間、「これがセルメン!?!?」。思わずのけぞってしまったことを覚えている。アーティストは、時代にあわせてキャラやスタイルを進化させていかなければならないことはよくわかるのだが ・・・。まあ、聴いていただこうか。「エリカ・バドゥ/Erykah Badu」と「ウィル・アイ・アム・オブ・ブラック・アイド・ピーズ/will.i.am of The Black Eyed Peas」をフューチャーした「That Heat」。
この曲、「ウィル・アイ・アム」のヒップ・ホップに、「セルジオ・メンデス&ブラジル’66/Sergio Mendes & Brasil '66」の同タイトルのデビュー・アルバム、「Sergio Mendes & Brasil '66」(1966)に収録されているスタンダード、「A Slow Hot Wind」をオーバー・ダビングしたもののようだ。