朝方電話があり、次男夫婦に帝王切開ではあったが、第2子、男児が無事産まれたとのこと。昼から、次男、孫娘ともども会いに出かける。厳重なチェックや手洗いの後、GCU(回復期治療室)に入らせてもらい、インキュベーターに入っている二人目の孫と対面。一人目の時もそうだったが、我が子の時とはまた違った感覚で対面。すやすやと、まさに無心で眠っている姿に感動。検査のためのセンサーなどが付けられているが、すぐに外れるそうだ。
生まれたばかりの孫を見ていて、おおげさだが、最近読んだDNAや遺伝子解析技術が解き明かした、数百万年といわれるホモ・サピエンス以外も含めた人類の歴史についての本を思い出していた。命をつなげていくというのは、どれほど大変なことかを。そして、初期の人類が、森の樹上生活から、地上に降り草原に出て、直立二足歩行を始めた理由は、人類が、生存や繁殖を有利にさせたいため、オスがメスや自分の子のために食物を手で運ぶため一夫一婦的な社会を作っていた可能性が高く、そのため二足歩行が遺伝し、進化していったという仮説が頭に浮かんだ。自分を振り返り、子ども夫婦を見、そして新生児をみていると、その仮説に説得力があることに気が付く。でも、昔は帝王切開などなく、母親の命と子供の誕生とは引き換えであったのだ。
かすかな音でJAZZが流れる病院内のおしゃれなカフェで一安堵 ・・・。「中島みゆき」の「誕生」の一節。前日には長男夫婦が帰省。天橋立方面を訪れると発って行った。慌ただしく過ぎていった今年のお盆休み。
ボーカルのカバーは多いが、本人のものはアップされていない。歌詞にとどめておきましょうか。
「♪ Remember 生まれた時 だれでも言われた筈
耳をすまして思い出して 最初に聞いた Welcome
Remember 生まれたこと
Remember 出逢ったこと
Remember 一緒に生きてたこと
そして覚えていること ♪」 (中島みゆき/誕生)
そして、今宵の曲は、「A Child Is Born」。たしか、8年前、最初の孫の誕生の時も取り上げた曲。トランペッターでバンド・リーダーだった「サド・ジョーンズ/Thad Jones」が作曲し、ピアニストの「アレック・ワイルダー/Alec Wilder」が詩をつけたなんとも美しい曲。スタンダードであるが、つくられたのは1969年、比較的新しい。
まずは、「サド・ジョーンズ&メル・ルイス・ジャズ・オーケストラ/Thad Jones & Mel Lewis Jazz Orchestra」の演奏で。アルバムは、「コンサメーション/Consummation」 (1970)から。
Consummation
メル・ルイス&サド・ジョーンズ/Mel Lewis Mel Lewis & Thad Jones
Blue Note Records
「Thad Jones & Mel Lewis Jazz Orchestra - A Child Is Born」
ピアノでは、「ビル・エヴァンス/Bill Evans」。アルバムは、「Quintessence」(1992
)。パーソネルは、「Bill Evans(p)」、「ケニー・バレル/Kenny Burrell(g)」、「レイ・ブラウン/Ray Brown(b)」、「ハロルド・ランド/Harold Land(ts)」、「フィリー・ジョー・ジョーンズ/Phily Joe Jones(ds)」。
「BILL EVANS - A Child Is Born」
ボーカルでは、大御所、「カーメン・マクレイ/」で聴いてみましょう。アルバム、「Can't Hide Love」(1976)から。
【 A Child Is Born 】 作詞;Alec Wilder 作曲;Thad Jones
「♪ Now, out of the night いま夜から出でて
New as the dawn 夜明けのように新しい
Into the light 光の中へ
This Child この児よ
Innocent Child 無垢なる児よ
Soft as a fawn 小鹿のように柔らかき児よ
This Child is born この児は産まれぬ
One small heart 小さき心臓
One pair of eyes つぶらな瞳
One work of art まるでアートのごとく
Here he lies 我が腕の中に抱かれしこの児
Trusting and warm 我を信じ、委ねしその暖かき身
Blessed this morn この朝に祝福あれ
A Child is born 児は産まれぬ ♪」
「Carmen McRae / A Child Is Born」