今宵の曲、ひと月遅れではあるが、「When October Goes」。「10月が過ぎると ・・・」とでも訳しましょうか。オリジナルは、「バリー・マニロウ/Barry Manilow」の自身の作曲になるヒット曲である。そして、作詞は、「ミスター・アメリカ」と呼ばれ、「Moon River」、「The Days Of Wine And Roses」などでオスカーをとった有名な作詞家、「ジョニー・マーサー/Johnny Mercer」(1976年没)である。こんなエピソードが伝えられている。彼の妻が彼の死後、遺品を整理していた時に、この詩を偶然見つけたそうである。彼女は、そのとき直ちに「マニロウに曲をつけて歌ってもらおう」というインスピレーションが閃いたそうで、また詩を渡されたマニロウも、この詩の奥に流れている「スピリチュアルなもの」に動かされ、曲を完成させるのに15分もかからなかったそうである。
【 When October Goes 】 by Johnny Mercer,Barry Manilow
「♪ And when October goes そして、十月が過ぎ去ると
The snow begins to fly 雪が降り始める
Above the smokey roofs 煙たなびく煙突の上に
I watch the planes go by 飛行機が飛んでゆく
The children running home 子どもたちは家路を急ぐ
Beneath a twilight sky 暮れなずむ空の下
Oh, for the fun of them なんと楽しかったか
When I was one of them 私もそんな子供達の一人だった
And when October goes そして、十月が過ぎ去ると
The same old dream appears かってのあの夢がよみがえってくる
And you are in my arms 今あなたは私の腕の中で
To share the happy years 幸せな時を共に味わっているが
I turn my head away 私は頭を逸らせ
To hide the helpless tears 流れる涙を隠す
Oh how I hate to see October go ああ、十月よ、行かないで
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」
歌姫は前回に続いて、ご贔屓、「インガー・マリエ(グンナシェン)/Inger Marie (Gundersen)」。アルバムも、前回紹介の最新作「Feels Like Home」(2018)から。