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大屋地爵士のJAZZYな生活

今年のクリスマス・ジャズは上質な美メロに酔う

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 今年の「Hyogo クリスマス・ジャズ・フェスティバル2018」、「渡辺貞夫」、「北村英治」、「山下洋輔」など6つほどのプログラムがある中で、選んだのは、今年も「アトリエ澤野スペシャル」、今年のアーティストは、「ウォルター・ラング・トリオ/Walter Lang Trio」。この「ウォルター・ラング」、私は結構ご贔屓で、4枚ほどアルバムを持っている。

 「ウォルター・ラング」。1961年、ドイツ生まれ。アコーディオンとピアノを演奏する父と祖父の下で育ち、ボストンのバークリー音楽院とアムステルダム芸術大学でピアノと作曲を学んだ。1999年自身のトリオを結成、世界ツアーを重ねる中、日本でも人気が高まったという。2008年にスウェーデン出身の「トーマス・マークソン/Thomas Markusson(bass)」、ドイツ出身の「セバスチャン・メルク/Sebastian Merk(drums)」と新生「ウォルター・ラング・トリオ」を結成、現在に至っている。2013年からは澤野工房より「Starlight Reflections」(2013)、「Moonlight Echoes」(2015)、「Full Circle」(2016)の3枚がリリースされている。そして今回は12月7日にリリースされたばかりの澤野4枚目の最新アルバム、「Translucent Red」(2018)を中心とした構成のツアーである。

 しかし、どういう事情か分からないが、最新アルバムでもドラムを努め、長年一緒に活動してきた「セバスチャン・メルク」に代わって、今回のコンサートは、伝説的スウェーディッシュ・トリオの「E.S.T.」の元ドラマー、「マグナス・オストロム/Magnus Ostrom」が担当している。

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 会場に入って、ちょっと驚いたのは、トリオの配置。今まで見たトリオは例外なく、向かって左から、ピアノ、ベース、ドラムスの配置であったが、ピアノとドラムスが入れ替わり、ドラムス、ベース、ピアノの配置である、すなわち、ピアニストは、他の二人に背を向けているという配置。今までのトリオの写真(冒頭)を見ても、そんな配置になっているので、これがラング・トリオの演奏スタイルなのであろう。

 しかし、インプロヴィゼーションなどで欠かせないアイ・コンタクトはどうとるのであろうかと気になったが、ラングは、この配置にこだわりがあるのであろう、ベースとは、後ろを振り向きながらしていたので、本人たちにはさほど気にならないのかもしれない。   

 演奏は、まろやかで上質、優しさ、繊細さ、透明さ、その中にパッションを感じる素晴らしい演奏であった。冒頭からプログラムが進むほどに、美メロに包まれた自分がリラックスしていくのがはっきりわかるほど。そして、木で囲まれたこのホールの特性を活かし、最後の一音の残響までを大事にする演奏。ただ、大物ドラマーを迎えての演奏だったためか、かなり、ドラマーに気を使ってフューチャリングしていたのが、こちらにもわかるほどであった。それを除けば、今年の最後のライブを締めるにふさわしいコンサートだったと言える。

【1st Set】
1.Translucent Red*
2.Nancy(with the Laughing Face)*
3.Sevilla*
4.Little Brother
5.Soon*
6.I Wonder*
7.They Didn't Believe Me*
8.Matias**

【2nd Set】
1.Dawn Song*
2.I Love You,Porgy*
3.Afterglow*
4.Old Folks**
5.Full Blast**
【アンコール】
The Christmas Song

* Translucent Red収録
** Full Circle収録


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TRANSLUCENT RED
ウォルター・ラング・トリオ/Walter Lang Trio
澤野工房



 会場で買い求めた最新アルバムのPVと当日も演奏された「Full Blast」を。

「Walter Lang Trio -  „TRANSLUCENT RED“ Teaser」

          

「Full Blast - Walter Lang Trio」

          
by knakano0311 | 2018-12-15 13:23 | 音楽的生活 | Comments(0)
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