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大屋地爵士のJAZZYな生活

炭物語最終章は

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 年明けから始まった炭焼きがやっと終わった。炭焼き塾の参加者に茶を嗜む方がいて、「窯出し(炭出し)」のあと、感謝の印にと、我々が焼いた菊炭と七輪で、茶釜に入れた湯を沸かし、抹茶を振舞っていただいた。炭窯の脇が野点の場に変わる。窯から取り出したばかりの「バイタ」の炭で炭点前も設え、小さな軸も炭小屋の扉に掛け、華やかさや優雅さは全くないが、心がこもる野点の一服だった。まさに、炭焼きの最終章、10年かけて「クヌギ(櫟、椚、国木)」を育て、2ヶ月かけて、伐採して「窯木」にし、2週間焼いて「菊炭」にする。そして、その炭で湯を沸かし、お茶を頂く。そんな手間暇かけた贅沢な、炭物語、ここに完結である。そして、また新しい炭物語を始めようとしている。

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 そうそう、肝心の炭の出来は、ほとんどの窯木が、欠けたり崩れたりせずに出てきて、良炭率90%超という、素晴らしい出来栄えであった。やっとノウハウを掴めた気もする。そんなこともあって、いや、いただいたお抹茶の美味しかったこと。

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 今宵の曲、「Remembering the Start of a Never Ending Story」。ちょっと異色の女性、「ヴォーカリスト、「ノーマ・ウィンストン/Norma Winstone」。英国を代表する孤高のヴォーカリストで、ジャズ・ファンからも多くの支持を得ているヴォーカリストで、ピアノの詩人と呼ばれたイギリス人のピアニスト、「ジョン・テイラー/John Taylor」の元妻でもある。

 1941年、ロンドン生まれ。ジャズ・シンガーであり、詩人。40年を超えるキャリアを持ち、その独自の「wordless improvisations」、「声」自体を活かす唱法がよく知られている。16歳の時にロンドンのクラブ、「ロニー・スコッツ/Ronnie Scott’s club」で「ローランド・カーク/Roland Kirk」の演奏に魅了されジャズに興味を持ったという。1960年代からジャズ・ヴォーカリストとして活動をはじめる。自分自身の名義による初アルバム「Edge of Time」を1971年に録音。1970年代後半には当時、夫でもあったピアニストの「ジョン・テイラー/John Taylor」と、トランペット奏者の「ケニー・ウィ―ラ―/Kenny Wheeler」とともに、「アジマス/Azimuth」というグループを結成し、ECMレコードに名作を残している。またソロとしてもECMに「Somewhere Called Home」(1986)等の伝説的名盤を残した。2001年には、「BBCジャズ・アワード・ベスト・ヴォーカリスト賞」を受賞。2013年には最新作、「Dance Without Answer」をECMよりリリースし、話題を集めた。

 「Remembering the Start of a Never Ending Story」。アルバム、「Distances」(2008)から。バス・クラリネットとソプラノ・サックス奏者の「クラウス・ゲーシング/Klaus Gesing」とピアニストの「グラウコ・ヴェニエル/Glauco Venier」とのトリオによるアルバムであるが、この歌唱を、なんと表現したらいいのだろうか。ECM的ボーカルとでも、或いは管楽器のようなボーカルとでも ・・・。アルバムのクレジットの多くには、「VOCAL」ではなく、「VOICE」と書かれているという。

 作詞、「ノーマ・ウィンストン」、作曲は、これまた静寂をあやつる異端のドイツ人ピアニスト 、「ヒューベルト・ナス /Hubert Nuss」。それぞれふたりの演奏を。

 Distances (Ocrd)

 Norma Winstone / Ecm Records



「Remembering The Start Of A Never Ending Story - Norma Winstone」

          

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Shimmering Colours of the Stained Glass
ヒューベルト・ナス/HUBERT NUSS
Greenhouse



「Remembering The Start Of A Never Ending Story - Hubert Nuss」

          
by knakano0311 | 2019-02-10 15:09 | 炭焼き小屋から | Comments(0)
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