このアルバム制作に関わったのが、ブラック・ミュージック界の大物プロデューサー、「アダム・ブラックストーン/Adam Blackstone」、「ユリシス・オーウェンズ・Jr./Ulysses Owens Jr.」や、今、最も旬と言われるピアニストの「ロバート・グラスパー/Robert Glasper」、ベーシストの「クリスチャン・マクブライド/Christian McBride」といったメンバー。その他にも多くの先輩ミュージシャンが参加。ソロとしてのキャリアのない、ほとんど無名の新人のインディー・デビューにこれほどのメンバーが支援したというのも異例だという。それほど彼女の声が魅力的だということだろう。そんな背景が、アルバム・タイトル、「ゴージャス・ケイオス/Gorgeos Chaos」(Chaos:カオス、混沌)にも読み取れる。Jazzyなポップスから、スタンダード、自身の手になるソウル・ナンバーまで圧倒的な歌唱力で歌い上げる。デビュー後の2018年、「第7回サラ・ボーン・ジャズ・ボーカル・コンペ/the 7th Annual Sarah Vaughan International Vocal Jazz Competition」で優勝したのもうなずける。
スタンダードからもライブで2曲。アルバムでも参加しているピアノの「エリック・ウォルサム II/Eric Wortham II」とのデュオで、「Someone To Watch Over Me」。アルバムでは、ベースの「クリスチャン・マクブライド」との感動的なデュオで収録されているが、YOUTUBEではなんとア・カペラで、「Cry Me A River」。