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大屋地爵士のJAZZYな生活

「バー堂島」を読んで「ケ・サラ」を聴く

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 最近読んだ本。「バー堂島」(吉村喜彦 ハルキ文庫)。
   
 大阪・北新地のはずれ、堂島川に面したカウンター五席の「バー堂島」。還暦近いマスターは、元ブルース・ミュージシャン。美味しいお酒とつまみ、心優しい音楽が売りの、ざっくばらんなお店。個性豊かな連中がやってくる。帯には、「笑ったあと、ちょっぴり切ない。夕日を映す川の街を舞台に、心ほどける4つの物語。」とあった。
   

 カウンターだけのちいさなバー。ジャズが流れて、常連さんがやってきては、与太話に花を咲かせる。もちろん大阪弁で ・・・。こんな隠れ家ともいえる北新地の店、現役時代の私にもありました。帯にあるとおり、読んでいるうちに、いろいろと昔を思い出しながら、心がほどけていく。

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 バー堂島
 吉村喜彦
 ハルキ文庫(角川春樹事務所)







 この本のなかで、関西出身の日本のブルース歌手でちょっと語られていたのが、ブルース・バンド、「憂歌団」のボーカル、ギタリストの「木村充揮」とR&B・ソウルシンガー、シンガーソングライターの「上田正樹」。ちょっと聴いてみたくなり、CDを引っ張り出してきました。
    
 「木村充揮」。映画、「毎日かあさん」(2011年公開)のエンディングで流れて、涙腺崩壊した「ケサラ ~ CHE SARA ~」。アルバム、「小さな花」(2006)から。
   
 「ケ・サラ(イタリア語: Che sarà )」は、1971年の「サンレモ音楽祭」で発表された楽曲で、その意味は、日本語に訳すと、「どうなってしまうんだろう?」という意味だという。イタリアでこの歌が発表された1971年、日本では学生運動や安保闘争の火が燃え上がっていた。 当時、「にしむらよしあき」が日本語に訳した歌詞が、権力と闘いながら平和と自由を訴えていた学生達によって、集会や歌声喫茶などで歌われた。東大安田講堂事件が1969年、 日本航空機よど号ハイジャック事件、三島由紀夫事件が1970年、1971年は、ちょうど入社して関西に2年ほど経った頃ころ。「木村充揮」独自の訳は、そんな政治色は消えてる。香港のニュース映像が頭をよぎる。
    
【 ケサラ ~ CHE SARA ~ 】
  作詞・作曲:Francesco Migliacci・Cario Pes・Italo Nicola Greco・Enrico Sbriccoli
  日本語詞:木村充揮

「♪ 海を見てると 君のことを思い出す
  振り向きざまの あの笑顔 この胸に広がる
   
  楽しい楽しい日々を 辛く切ない日々を
  君と共に暮らした日々を 忘れられない日々を
   
  ケサラ ケサラ ケサラ
  今日の一日を 雨の日も風の日も ケサラ
   
  夢の中 行き交う 今日もいろんな人が
  争うことなく暮らせるように 共に暮らせるように
  
  ケサラ ケサラ ケサラ
  君の一日を 雨の中 風の中 ケサラ
  
  ケサラ ケサラ ケサラ
  巡る季節の中を 前を向いて歩いてく ケサラ
   
  ケサラ ケサラ ケサラ
  今日の一日を ふれあい 分けあい 愛しあい ケサラ 
   
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」
   
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 小さな花
 木村充揮 
 ヒップランドミュージック





        
「木村充揮 -ケサラ - Che Sara - 」
          

 「上田正樹」。「悲しい色やね Osaka Bay Blues」。アルバム、「Songs - 男が女を愛する時 -」(1983)から。この歌をカラオケの十八番にしているオジサンたちも私の周りにたくさんいました。
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 Songs ~男が女を愛する時~
 上田正樹
 CBS/Sony





        
「悲しい色やね〜OSAKA BAY BLUES - 上田 正樹」
          

 年は「令和」となったが、「カラオケ」と聞くと、なぜか「昭和」の匂いがしてくる。これもオジサンたちの十八番、「河島英五」の昭和の「男唄」は「酒と泪と男と女」。「木村充輝」と「近藤房之助」のカバーで。アルバムは、「男唄~昭和讃歩」(2007)。
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 男唄~昭和讃歩
 木村充揮、近藤房之助
 ZAIN RECORDS




        
「木村充揮×近藤房之助 - 酒と泪と男と女」
          
    
    
     


by knakano0311 | 2019-11-24 00:25 | 読むJAZZ | Comments(0)
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