しかし、昔、コピー・コントロールCD(CCCD)という、馬鹿げたというか、音楽ファンを無視したような仕様のCDがあった。コピー出来ないことは、もちろん、プレーヤーによっては不具合が出る事などが注意として書いてあった。もちろん、PCへの取り込みなどもってのほか。私のような音楽ファンを想定していなかったのか、締め出しを考えたのか。いずれにしても、CCCDでは、今の私の音楽生活スタイルは成り立たないのである。しかし、ファンからの支持が得られずに、すぐに消えてしまった。Windows10、このCCCDでも、Windows Media Playerに取り込め、聴けるようである。
前置きが長くなりましたが、「へティー・ケイト/Hetty Kate」、イギリス・ハンプシャー生まれ。「ペギーリー/Peggy Lee」の再来という触れ込みで、オーストラリアでデビューし、10年以上活躍、2009年からアルバムをリリースしてきたが 2017年よりフランスのパリをベースに活動。世界中でツアーを行っているという。古きよき時代 1950年代の雰囲気を残しつつ、ドラム・レスでしっとり歌い上げる歌唱は魅力的で、「ペギー・リー」、「ジュリー・ロンドン/Julie London」あたりを彷彿とさせる。"She is truly one of the best swing-style vocalists on the current scene(彼女は今のジャズ・シーンで最高のスウィング・スタイル・ボーカリスト" (Will Friedwald)という評もある。
スタンダードに加え、フランス縁の曲も取り上げている彼女の新アルバムは、「Under Paris Skies 」(2019)。 「ジェームス・シャーロック/James Sherlock (g) 」 と「ベン・ハンロン/Ben Hanlon (b)」とのドラムレス・トリオも快調。