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大屋地爵士のJAZZYな生活

コロナがあぶりだしたものは ・・・

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 ここ数ヶ月間の新型コロナ感染は、社会に大変な厄災をもたらした一方で、今の世界や社会が抱えている問題、グローバル化の負の側面といった世界的な次元での問題のみならず、我々の日本人の身近な生活様式、行政組織、政治のしくみ、などに関する問題点も鮮明にあぶりだした。
   
 例えば、アベノマスク、総理のステイホーム動画などに見えたこの内閣の危機への認識の甘さ、危機管理能力のなさ、国民の側に立てない発想力の貧困さなど ・・・。机上の原稿かプロンプターを読む事しかできない国会や会見での首相や閣僚の姿をTVは映し出していた。そのくせ、この大事な時に、どさくさ紛れにちゃっちゃと検察庁法改正を強行しようとする姿勢を見せた。丁寧な国民への説明と理解を得るといいながら、いつも口だけで、そんなことは全くしないのがこの内閣の常套手段、呆れるばかりである。コロナと戦う最前線の現場は、寝食を忘れ悪戦苦闘しているというのに。PCR検査の目詰まりが一向に解消しないという縦割り行政の弊害やクラスター追跡にこだわりすぎ、臨機応変のPCR検査態勢が取れなかった専門家会議も顕に。
   
 そして、際立ったのは、各自治体の首長の姿勢、情報発信力、危機対応力。国民は自分の自治体の首長の能力の彼我の差がよくわかったのではないだろうか。
  
 結局、ここまでは どうにか乗り切ってこれたのは、なによりも法的な強制力罰則がなくとも、自粛に協力する大多数の日本人の我慢と医療現場の決死の努力のおかげであり、言い換えれば、全て国民の努力の成果である。「日本人は物言わざる民」と思ってきたが、そんな中で見せたのが、法案審議延期まで追い込んだ検察庁法改正反対への市民のうねり、内閣支持率の急落。コロナがいったい何をあぶりだしたのか、国民はもう十分に知ってしまったのではなかろうか。
  
 革命的なパラダイム・シフトが避けられないポスト・コロナの社会。社会や生活のあり方やを再構築していく上で、いままで考えもしなかったような多くの選択肢や視点、価値観が提示されたのではないだろうか。これらの視点、価値観は「コロナ・フィルター」といってもいいかもしれない。
    
 間違いなく第2波、3波は来るであろうが、とりあえず、緊急事態宣言が全国的に解消される日も近そうだ。しかし、相変わらず「3密」を避けなくてはならない。
  
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 ということで、今宵の「Stay Home Songs」は、「3密」のひとつ「密着」、「あなたのおそばに/The Nearness Of You」から始めます。
  
 私はごく最近聴き始めたのだが、「リン・アリエール/Lynne Arriale」のアルバム 。「Inspiration」(2002)から。トリオを組むのは、「ジェイ・アンダーソン/Jay Anderson(b)」、「スティーヴ・ディヴィス/Steve Davis(ds) 」。
   
 高い鼻に青い目、カーリーヘア、典型的な白人女性で、ちょっと近寄りがたいというか、すくなくと私は多分苦手なタイプかも。そんな「リン・アリエール」は、アメリカでは最も人気の高い女流ジャズ・ピアニストの一人だという。
    
 彼女は1957年、ウィスコンシン州ミルウォーキー生まれ、63歳。もう相当なベテランである。ピアニスト&作曲家として国際的に演奏活動を行うほか、ノースフロリダ大学でジャズを教え、様々なコンクールでも審査委員を務めているという。
   
 スピード感溢れる曲から、スローなバラードまで、なんでもこなすが、彼女の音楽は、とにかく切れがよく、パッショネートである。名前を知らずに聴いていれば、男性のアーティストと思うってしまう、いやそれ以上である。
 
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 Inspiration
 Lynne Arriale Trio
 TCB







「The nearness of you - Lynne Arriale Trio」
          
 
    
 これから夏に向けて、北半球では、一旦はコロナは沈静化するというが ・・・・。ご存知、「エスターテ(夏)/Estate」は、1999年、スイスのモントルーで行われたジャズ・フェス、「Montreux Jazz Festival」のライヴ・アルバム、「Live at Montreux Jazz Festival」(2000)から。
   
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 Live at the Montreux Jazz Festival
 Lynne Arriale Trio
 TCB

   




「Lynne Arriale Trio - Estate」
          
    
   
 ポスト・コロナのあと、大きな混乱はあるだろうが、より良き世界の再構築に世界中の人間が「arise」することを願って ・・・。「Arise」。2005年、ドイツでのライブ・アルバム、「Lynne Arriale Trio Live」(2006)から。
    
arise 【自動-1】起こる、生じる、現れる、生まれる、発生する
    【自動-2】起きる、起床する、行動を開始する
    【自動-3】(風が)たつ
    【自動-4】(死から)よみがえる
   
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 Lynne Arriale Trio Live
 Lynne Arriale Trio
 Motema Music






   
「Lynne Arriale Trio - Arise」
            
  


   


by knakano0311 | 2020-05-20 10:06 | 想うことなど・・・ | Comments(2)
Commented by photofloyd at 2020-05-22 09:14
コンテンポラリーなジャズ・ピアノの先生ですね。
私は好きですね・・・
Commented by knakano0311 at 2020-05-22 10:09
> photofloydさん
私もこのところずっと聴いています。キレと情熱、寺島氏が言うところの「ガッツと哀愁」の見本みたいな演奏。生で聴いてみたいです。
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