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大屋地爵士のJAZZYな生活

Somethig Cool

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 最近家の中で増えているもの。100均ショップ「ダイソー」で買った200円の「4WAYキッチンタイマー」。もう4台くらいあるだろうか。一台で、時計/カレンダー、アラーム、タイマー、温度計の機能が備わっていて、90度回すだけで機能を簡単に切り替えられる。安定性、デザインもよく、その便利さにはまり、家のあちこちに置いて使っている。
   
この安さで、この機能、デザイン。まさに、「Somethig Cool」である。
  
 ということで、今宵の曲は、「Somethig Cool」。しかし。この「cool」は、「かっこいい、イカス、最高」などのニュアンスではなく、本来の意味の、「涼しい、冷たい」という意味。
   
 まあ、蒸し暑い梅雨の夜に、冷たい飲み物でも飲みながら聴いてください。
 
この曲は、作曲家の「ビリー・バーンズ/Bill Barnes」が、「欲望という名の電車/Streetcar Named Desire」で主演した、「ブランチ・デュボイス/Blanche DuBois」のために、1953年に書いた曲だという。そして翌1954年に「ジューン・クリスティ/June Christy」が歌って大ヒットした曲。
 
 「夏も終わりにさしかかった都会のとあるバー。熟年と思しき女性がそのバーに立ち寄り、冷たい飲み物(something cool)をオーダーしながら、バーテンや隣の男性客を相手に、昔の自分の華やかだった過去を語りだす ・・・・」といった一篇の短編小説を思わせるような秀逸な歌詞の歌である。

    
    
【 Something Cool 】  by Bill Barnes
  
「♪ Something cool         そうね、なにか冷たいものを
   I'd like to order something cool  なにか冷たいものをお願い
   It's so warm here in town    この街はなんだか暑すぎて
   And the heat gets me down   ちょっと気分が悪くなったから
   Yes, I'd like something cool   だから、なにか冷たいものをお願いね

   My, it's nice to simply      単純な理由なの
   To simply sit and rest awhile   座ってちょっと休みたかっただけ
   Now I know it's a shame    ごめんなさいね 
   I can't think of your name   あなたの名前は思い出せないわ
   I remember your smile    でもあなたの笑顔は覚えているわ

   I don't ordinarily drink with strangers わたし普通は知らない人とは飲まないの
   I most usually drink alone       飲むのはほとんど一人でよ
   But you were so awfully nice to ask me でも、声をかけてくれたあなたがとても素敵で
   And I'm so terribly far from home   家から遠く離れて寂しかったから
  
   Like my dress?         このドレスいい ?
   I must confess it's very old   白状しちゃうけど、相当古いの
   But it's simple and neat  でもシンプルで品のいいところが気に入っているの
   It's just right for the heat   この暑さでは正解ね
   I' ll save my furs for the cold  毛皮のコートだって持っているのよ

   A cigarette?           タバコはどうかって ?
   Well I don't smoke them as a rule  吸わないことにしているの
   But, I'll have one, it might be fun with でも一本だけちょうだい
   Something cool          冷たい飲み物にあうかも

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ♪」

 最初は、アジアの歌姫、「ジャシンサ/Jacintha」。この人との付き合いも長いが、最近消息を聞きませんが ・・・。アルバム、「Jacintha Is Her Name」(2003)から。アルバム・タイトルから想像できるが、サブタイトルに、「Dedicated To Julie London」とあり、「ジュリー・ロンドン/Julie London」も十八番のスタンダードが、「Willow Weep for Me 」から「Cry Me a River」まで11曲収録されている。
    
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 Jacintha Is Her Name (Dedicated To Julie London)
 Jacintha
 Groove Note Records





  
「Jacintha - Somethig Cool」  
          
  
      
 そして、大人のボーカルは、「ルース・キャメロン/Ruth Cameron」。私ご贔屓のベーシスト、「チャーリー・ヘイデン/Charlie Haden」の奥さん。彼女、元々は北アメリカやヨーロッパにおける劇場俳優であったが、ジャズ・ベーシストの「チャーリー・ヘイデン」と結婚して、彼のマネージャー役となり、ヘイデンのバンド、「カルテット・ウェスト/Quartet West」を支えたという。ヘイデンの勧めにより、録音、リリースされたのが、アルバム、「First Songs」 (1997)、「Roadhouse」(2000)の2枚。その「Roadhouse」から。もちろん、ヘイデンも参加しています。 
   
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 Roadhouse
 Ruth Cameron/ルース・キャメロン
 Polygram Records






  
「Ruth Cameron - Something Cool」
          
  
   
 最後は、大ベテラン、2度のグラミー賞「ベスト・ジャズ・ヴォーカル・アルバム」にノミネートされた経験を持つ「ティアニー・サットン/Tierney Sutton」。アルバム、「Something Cool」(2002)から。その歌唱力の高さを聴くと、南カリフォルニア大学やロスアンゼルス・ミュージック・アカデミーで、ボーカルの指導を行なっているということも頷ける。
    
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 Something Cool
 Tierney Sutton/ティアニー・サットン
 Telarc
  




  
「Tierney Sutton ー Something Cool」
          

   
    
    






by knakano0311 | 2020-06-14 21:19 | 爵士定規 | Comments(0)
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