今宵の歌、「ククルクク・パロマ/Cucurrucucú Paloma」。その昔、「アイ・ジョージ」が印象的な唱法で歌い、たしか音楽の教科書にあったと思う(追/教科書にあったのは「ラ・パロマ」かも)ラテンの名曲ですが、スクリーンに流れた「カエターノ・ヴェローゾ/Caetano Veloso」の歌うこの歌に大きな衝撃を受けたことがあった。その映画は、スペインの「ペドロ・アルモドバル/Pedro Alamadovar」監督、2002年公開の「トーク・トゥ・ハー/Talk to Her(原題:Hable con ella)」。主人公の一組の恋人たち、フリーライターと女闘牛士の逢瀬が、「カエターノ・ヴェローゾ」のライブ会場であり、画面に流れる悲恋の果ての死の嘆きを、鳩の鳴き声に託す「ククルクク・パロマ/Cucurrucucú Paloma」の唄に鳥肌がたったのを覚えたほどである。オーケストレーションのアレンジは、映画のDVDとアルバム、「Caetano Sings」(2005)から。