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大屋地爵士のJAZZYな生活

人生最後の肩書をもらったが ・・・

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 次男家族が私の好物のビールやらどら焼き、ケーキをもってやってきた。11日に75歳を迎えた私。「後期高齢者」というおそらく人生最後になるだろう肩書をもらった。終戦直後の昭和21年(1946年)生まれ、長いというよりも、あっという間の75年だった。夜、風呂へ入っているときに、私の時代は何だったのか、振り返ってみることがある。戦後の物のない時代に育ち、復興期、高度経済成長期、東京五輪、安保闘争・学生運動、万博、オイルショック、バブル、大震災 ・・・、いくつも節目になる大きな出来事を経験してきた。

 最近、息子たち夫婦を見ていると、共稼ぎのためもあるだろうが、育児・家事全般について、ことさら「イクメン」とか「男厨」とか言わなくても、夫婦の共同作業や役割分担がちゃんとできているように思える。またそれが世の普通であるようで、世の中は変わったんだとも思う。それをあまり分かっていなかったんでしょう「森喜朗」氏は ・・・。「五輪・パラリンピック組織委員会会長」が、彼の情けない最後の肩書となってしまった。この騒動を見ていて、私の75年も、無自覚というか、内なる「ジェンダー・バイアス」を私の中で育て、それが無意識に私を縛っているかもしれないとも思う。
   
 母親からは、「台所は私の聖域、男子厨房に入るべからず」と厳しくしつけられ、高校は進学校で、女生徒は1クラスに5,6人という状態。大学は工学部なので、当時は女子学生は全くいなかった。就職した会社の配属先は、研究開発部門。トレーサー、事務職を除いては男性社員。会社のクラブはヨット部で、板子一枚、ほとんど男の世界。傍から見れば、私は男社会で生きてきた典型的な「昭和の男」。きっとあるんでしょうな、私にも、無自覚の、内なる「ジェンダー・バイアス」が ・・・。
 
 そういえば、こんなことがあった。北京オリンピックを前に活況を呈している中国に仕事で出張した時の話である。仕事の相手先との面談で、現れたのは、30代と思しきあどけなさの残る童顔の女性と、40代の男性。思わず最初に名刺を男性の方に差し出したところ、「こちらが上司です」と女性の方を紹介され、少しバツの悪い思いをしたことがある。また、相手先のグループで、一番若い人が組織のトップであったことは何回も経験した。それからは、女性や年の若い責任者や経営者がでてきても、中国ではあたり前と思うようになり、なんとも思わなくなった。「ジェンダー・フリー」、「エイジ・フリー」が、急速に成長する人材不足の中国を大きく成長させた強力なエンジンのひとつだろうと思える。

 いまさら、私たち世代の男は、「令和の男」には脱皮できないだろうが、あの辞任騒動をきっかけとして、すこしでも日本が、「ジェンダー・バイアス」、「エイジ・バイアス」から解き放たれた社会になれば、この国を再び成長させていく原動力になるだろう。そして「後期高齢者」という肩書をつけた私は、どんな風に人生を終えるのだろうか。せめて、若い人や女性の台頭の邪魔だけはしないでおこう。

   
 さて、今宵の曲は、「マンズ・ワールド/It's A Man's Man's Man's World」。「ジェームス・ブラウン/James Brown」でおなじみの曲。

【 It's A Man's, Man's, Man's World 】  作詞・作曲: James Brown

「♪ This is a man's world    この世界は男の世界
   This is a man's world    この世界は男が創った世界
   But it would be nothing   でも意味のない世界になってしまう
   Nothing without a woman or a girl  女たちがいなければ

   You see man made the cars   男は車を作った
   To take us over the road    どこまでも行けるように
   Man made the train       男は列車を作った
   To carry the heavy load     重い荷を運ぶために
   Man made the electric lights   男は電灯を作った
   To take us out of the dark    我々を暗闇から解放するために
   Man made the boat for the water 男は船を作った
   Like Noah made the ark     ノアが箱舟を作ったように
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・            
   This is a man's world  この世界は男が創った世界
   But it wouldn't be nothing  でも意味のない世界
   Nothing not one little thing   何の意味もない世界
     without a woman or a girl  女たちがいなければ  

   ・・・・・・・・・・・・・・   ・・・・・・・・ ♪」


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 イギリス出身のソウル・ミュージシャン、「シール/Seal」で聴いてみましょうか。アルバムは、「デイヴィッド・フォスター/David Foster」がプロデュースし、ソウル・クラシックスの名曲をカヴァーした、「ソウル/Soul」(2008年)から。

 「シール」は、1963年、イギリスのパディントンにてブラジル系の父とナイジェリア人の母の間に生まれた。1980年代後半から地元のクラブやバーでライブ・パフォーマンスを行い、本格的なアーティスト活動を開始させる。デビュー・アルバム「Seal」(1991)は、英国アルバム・チャート1位を獲得し、ヨーロッパだけでなくアメリカやカナダなどでも大ヒットとなった。

 ソウルフルで男臭さ満載。ハスキー・ボイスでソウル・R&B・ポップスなど様々なジャンルを歌いこなす、世界的なソウル・R&B歌手で日本でも高い人気を獲得している。容貌もごつくて怪異。顔に傷のようなものがあり、また頭髪もないが、これらは幼少の頃にかかった膠原病の一種の後遺症によるものであるという


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 ソウル/Soul
 シール/Seal
 Warner Music Japan







「Seal - It's A Man's Man's Man's World」

     


by knakano0311 | 2021-03-15 15:30 | 想うことなど・・・ | Comments(0)
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